意見広告 賛成討論・横浜創生へ 横浜市会議員 山本たかし
令和3年横浜市会第1回定例会(予算議会)が2月1日から開会されています。私は市民生活の安全安心を守り、横浜の成長を創る予算案に賛成の立場で討論をしました。
ウイルスとの戦いの1年
新型コロナウイルス感染症との戦いは、国内で感染が確認され1年以上たった今も、いまだ収束の兆しを見せません。日本の感染者は累計で41万人、死者は6500人を数えました。2度目となる緊急事態宣言が発出されおよそ7週間。感染者数はやや沈静化してきているとはいえ、まだまだ予断は許さない状況です。
こうした中、市民生活と経済を守るため、5回目となる「くらし・経済対策」補正予算が組まれました。今後は、最も重要かつ困難をきわめるであろう4月からのワクチン接種が予定されています。市民を含めオール横浜でのこの厳しいミッションを完遂させなければなりません。
そこで最も重要なことは、市民が危機感を共有することであり、新型コロナウイルスの脅威に打ち勝つために、自らが何をなすべきかを自覚し、責任をもって行動することです。私たちは毅然と新型コロナウイルスに向き合い、戦いを続け勝たなければなりません。
ニューノーマルへの挑戦
新型コロナウイルスは、私たちの暮らしを劇的に変えました。企業や社会が、「ニューノーマル(新しい日常)時代の働き方」にシフトチェンジし、テレワークやオンラインを活用した、新しい働き方や企業の価値やサービスを生み出しています。リモート営業(オンライン商談)への移行過程で、新たなコミュニケーションとビジネスが創造されています。
ゼロカーボンヨコハマへの生活スタイルの行動変容も期待できます。出勤しなくてもいいわけですから、家族とのコミュニケーションも増え、自然や環境に対する評価も変化してくるでしょう。一人ひとりに「ニューノーマルへのライフスタイル」を見直すチャンスが訪れたのです。
政府も、本年9月にデジタル庁始動を表明しました。わが国はAI人材やデータサイエンティスト等、将来のデジタル社会を担う高度人材が圧倒的に不足しています。アフターコロナ社会のデジタル人材育成には、官民あげた取組が必要です。
横浜市では、GIGAスクール構想の一環として小中学校でタブレット端末を使った教育がスタートします。「1人1台端末を通じて個別最適化された創造性を育む教育を行うことで、多様な子どもたちを誰一人として取り残さない教育を実現する」という理念が達成されることを強く期待します。
横浜市は、2019年1月に「イノベーション都市・横浜」を宣言しました。起業家の支援拠点として関内に「YOXO BOX」(ヨクゾ ボックス)が誕生しました。市内での起業立地件数40件、起業支援投資額は36億円に上り、多くの成果をあげています。イノベーターズ・コミュニティの拠点として、新たな未来を創る芽が育ちつつあることを実感するのです。
ピンチを乗り越えてきた横浜の歴史
横浜が日本近代史の歴史に登場して、わずか160年余。欧米の圧力による開国、明治の近代化、関東大震災、横浜大空襲、敗戦後の連合軍による接収、人口爆発と横浜6大事業、バブル経済崩壊とゆめはま2010プランなど横浜は常にピンチに見舞われていました。しかしその都度、ピンチをチャンスにして街を成長させ、歴史を創ってきました。
そして今、超高齢化と人口減少時代の到来で、長期財政推計によると税収不足が危機的状況になることが確実視されています。横浜はこれからもピンチから成長をつくらねばなりません。
横浜市企業立地を促進する条例改正が議論されました。この条例改正で、市内雇用の確保・拡大や法人税源確保等、大いに効果が期待されます。また、企業立地により生まれるオープンイノベーションによる企業間パートナーシップが新しいビジネスを創造します。そして、国際会議や潜在型ツーリズムを振興させ、市内経済を潤し、クリエイティブ企業とのハブ機能を果たし、ベンチャーを支援するエコシステムとなることが期待されています。
「イノベーション都市・横浜」は、アフターコロナの新たな横浜をつくるビジョンです。そして、都市的魅力を発信する「イノベーション都市・横浜」が創造する観光MICEやゼロカーボンへと続く次なるマイルストーンは、「特別自治市・横浜」の実現です。
国際社会と共生する横浜の未来
横浜は、第7回アフリカ開発会議やY-PORT事業等、先進的な国際事業活動を通して、平和と繁栄の礎を築いてきました。新型コロナの感染拡大は、グローバル経済活動を制限し、国と国との利害対立を深める懸念を生んでいます。米中経済戦争や中国の覇権行動、民族対立等の国際緊張はきわめて憂慮すべき問題です。繰り返される地域紛争、地球規模でおきる飢餓や貧困、環境破壊等をなくさなければなりません。さらなる国際戦略の深化が求められます。その役割と責任を果たす横浜の貢献が求められています。
横浜市は、2018年に「横浜市国際平和の推進に関する条例」を制定しました。1987年には国連からピースメッセンジャーの称号も授与されています。横浜は、海外諸都市や国際機関と連携した国際平和の推進に、責任あるメッセージを発信していくことが求められています。日本をリードする国際港都横浜は逆境の時こそ真価を発揮してきました。新しい横浜を創るのは、私たち市民の力です。
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