磯子区こども食堂ネットワークやキッズカフェ杉田の代表を務める 久保田 顕さん 磯子区中原在住 41歳
絆持ち、支えあいの居場所に
○…5年ほど前、こども食堂をテーマにしたテレビ番組を見て、貧しかった自身の少年時代を思い出した。その時浮かんだのは、遊園地に連れて行ってくれたり夕食をごちそうしてくれた家族以外の大人の存在。「自分も行動しようという想いが、わっと出てきた」。翌年にはこども食堂「キッズカフェ杉田」を立ち上げ。「子どもは生まれた環境を選べない。よりよい環境づくりの手助けになれば」
○…高校1年からアルバイトをかけ持ちし、大学進学費用を貯めた。牧師の父を見て育ったからこそ、当時は「牧師になる気はさらさらなかった」。そんな気持ちが動いたのはキリスト者学生会に属し、同世代のクリスチャンと触れあった学生時代。下半身不随の女性が聖書の言葉に救われ、「生きていてよかった」と思うようになった姿を間近で見た。「キリスト教の教えでこんなに変わるんだ」とその力に感銘を受けた。
○…卒業後は社会経験を積むこととや神学校の費用などを稼ぐ目的で就職。「生活は切り詰めていたけど、仕事はすごく充実していた」。転職もあったが約4年、社会人として働き神学校へ。卒業後、伝道師を経て試験を受け、ようやく牧師になったのは34歳ごろだった。現在は2児の父。ほぼ休みのない中、「自分と同じ思いはさせたくない」と、時間を作っては子どもと過ごす。
○…キッズカフェなどの活動で心掛けてるのは、「絆を持つ」こと。スタッフを含め一人一人を大切にし、声をかけあう。「いざとなったら支えてくれる」と信頼してもらえる存在でありたいと願う。講演活動を行うのは、「こども食堂のような居場所が少しでも増えていけば」という想いから。あたたかな眼差しで地域を見守る。
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