氷取沢市民の森愛護会の会長として、農業専用地区でコスモスを育てる 岡本 富夫さん 磯子区氷取沢町在住 75歳
支えられ「当たり前の風景」を
○…円海山に連なり、豊かな自然が広がる磯子区の「氷取沢市民の森」。愛護会の会長を務め、仲間と力を合わせて広場の草刈りやごみ拾いなどを担う。市民の森に近い農業専用地区では、毎年畑の所有者にコスモスの種を配布。「秋になるとコスモスが咲くのが、この辺りでは当たり前の風景。ハイキングの人だけでなく、多くの人に楽しんでもらえたら」と目を細める。
○…宮城県出身。妻の実家がある縁で、50年ほど前から磯子区で暮らす。「活動している姿を見ていたから、それが当たり前だった」と話し、家族から引き継ぐ形で自然と愛護会に参加。仕事を定年退職してからは会長となった。「会長といったってゼロからのスタート。最初は何も分からず困ったね」。それでも仲間に支えられながら、15年にわたって市民の森や周辺を含めて自然を管理してきた。
○…仕事では、電車の車両点検・修理に従事した。定年後は親の畑を受け継ぎ、トマトやキュウリをはじめ、白菜、大根など季節に合わせた野菜を育てている。「スーパーで買ったものとは味が違うはず。そんなにたくさんは作れないけどね」。育てた野菜は農協の直売所に並ぶことも。毎日のように緑に触れ、自然と向き合った生活を送っている。
○…毎年コスモスが開花するまでの過程を見てきた中で感じたのは、「(種をまく)タイミングが大切だし、実際にまいてみないと分からない」。今年は天候が影響し、例年より早めに開花したとという。「せっかく花が咲いたのだから、少しでも見てもらいたい。『きれいだね』と言ってもらえたらうれしいね」。これからも周囲の協力を得ながら、コスモスが連なる風景を作っていく。
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