磯子マジッククラブの専任講師を約40年にわたって務める 植木 將一さん 磯子区久木町在住 72歳
目の前の「不思議」楽しんで
○…専任講師を務める「磯子マジッククラブ」での講習が900回目を迎える。「家族の理解があって、好きなことに時間を使えている」と微笑み、創立当初から講師を務めて約40年。「教えることは教わること。何気なくやっていても、教えることでより良いやり方に気付けることも多い」。いつも頭の隅には作品への探求心がある。
○…磯子は生まれ育った地元。日枝幼児園で園長のマジックを見て、目の前で起こる不思議への好奇心が生まれた。初舞台は磯子小学校4年生の時。サマースクールでカードなどを使った作品を披露した。「段ボールで作ったシルクハットを被って。保護者の反応の方が良かったのを覚えている」。高校2年でマジックサークル「横浜マジカルグループ」へ入会し、より一層マジックに没頭。この頃には「仕事だと嫌でもやらないといけないこともある。本当に好きだから、プロにはならない」と決め、大学卒業後は横浜市立学校の事務職員として働きながら活動してきた。
○…「種があるのを承知の上で、不思議を楽しむ芸能がマジック」。種を知りたがる人も多いが、「気持ちは分かるけど、素直な気持ちでその時を楽しんでほしい」と語る。種や仕掛けだけでなく見せ方も重要だが、やり方は人それぞれ違う。「どうしたらうまく見せられるのか、考えるのが好き。中には1万回練習した作品もある」
○…2006年に早期退職してからマジックの普及活動に専念してきた。現在は鶴見区や栄区のクラブでも指導。さらに年に数回、「発表会の予定表」として全国各地の公演情報をまとめて希望者に発送するのがライフワークだ。「ここまでの人生に全く悔いはない」。生涯にわたり、マジックを楽しんでく。
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