金沢区金沢町の神奈川県立金沢文庫は、国宝「金沢文庫文書」のデジタルアーカイブ化に取り組んでいる。昨年から東京大学史料編纂所と連携し、データベースの全面リニューアルを行った。
検索機能の大幅充実や、画面の表示方法の改善をすすめるとともに、東大史料編纂所が公開するデータベースとの双方向のリンクを実現。担当者は、「関連する史料を横断的に検索できる環境を目指した」と話す。
「金沢文庫文書」(4149点)は、称名寺が所蔵する史料群で、2016年に国宝に指定された。史料が少なく研究が困難だった日本中世の政治、経済、文化、対外関係などを明らかにする上で貴重な古文書群として知られている。
金沢文庫は20年3月からデータベースのWeb公開を開始。段階的に点数を増やし、現在は1024点の拡大縮小可能な文書画像とその文書全ての崩し字を活字体にした翻刻データを公開している。「翻刻も掲載したデータベースは珍しい。展覧会で展示する文書もあるので、一般の方も自宅でより深く知るために活用していただきたい」と話す。【URL】kanazawabunko-db.pen-kanagawa.ed.jp/からアクセスできる。
兼好法師と金沢実像に迫る特別展
この金沢文庫文書の中には、徒然草で有名な兼好法師に関する史料が複数、含まれている。現在、金沢文庫で開催中の特別展「兼好法師と徒然草」で、その一端を知ることができる。
展示では文書を紐解き、若き日の兼好法師は金沢北条氏に仕え朝廷と鎌倉を行き来していたことなど、知られざる実像を解説。また、「兼好法師家集」には「武蔵野国かねさはといふところに、むかし住みし家の〜」と書かれていることなどから、金沢との深い関わりも感じられる。
会期は7月24日(日)まで。なお、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から入場制限を設けることがある。(問)【電話】045・701・9069
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