横浜市衛生研究所は7月18日、ウイルス性感染症の手足口病の患者報告数が3週連続で警報レベルを超えたと発表した。同研究所の感染症担当者は「全国で手足口病の患者が急増している」と注意を呼び掛けている。
警報基準の約3倍
横浜市内では、定点あたりの患者数が2024年第26週(6月24日〜6月30日)に 7・22 と警報発令基準値の5・00を超え、第27週(7月1日〜7日)で10・97、第28週(7月8日〜14日)は14・84と急増している。
同担当者は「コロナ禍の影響下にあった20年から23年は、手洗いなどのコロナ対策がに手足口病の予防にもなっていたが、今年はコロナ前の2019年と同様のペースで増加中。今後もさらなる流行拡大が予想される」と警鐘を鳴らす。
大人も感染
手足口病は代表的な夏風邪の一つ。通常3〜5日の潜伏期を経て、手や足や口腔内などに2〜3mm程度の水疱性発疹が出現する。熱は多くが38℃以下。約1週間で自然に治るが、ごくまれに髄膜炎・脳炎などの重い合併症が起こる場合もある。
横浜市内の報告患者の年齢構成は、1歳が31・9%と最も多く、0〜5歳が全体の93・2%と、子どもを中心に流行するが、大人も感染するため、注意が必要。
水泡性発疹のほか、元気がない、頭痛・嘔吐、高熱などの症状が見られた場合は、速やかな受診が求められる。
流水で手洗いを
手足口病のウイルスにはアルコール消毒が効きにくく、「患者の便にはしばらくウイルスが含まれるため、トイレの後やおむつ交換の後、食事の前には丁寧な手洗いを」と担当者は呼び掛ける。
「GW後からコロナ、6月に入ってからはヘルパンギーナの患者数も増えている」としており、こちらも丁寧な手洗いが予防につながるという。
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