磯子区岡村にある実家を地域の居場所として開放する 高橋 サチエさん 横浜市出身 67歳
感謝を胸に地域つなぐ
○…中学から20代後半までを過ごした磯子区岡村の実家を地域に開放し、フリースペース「みんなの広場 マグネット」を3年前に開設。周囲の協力を得ながら季節に応じたイベントなども増やし、世代を問わず立ち寄れる居場所づくりを進めてきた。「周りの人たちが助けてくれるから、私はやりたいことをやっているだけ」。東京都内で暮らすが、毎週のように磯子へ通う日々を送る。
○…地域のために実家を活用しようと思い立ったのは約8年前。母が亡くなり、空き家となる実家を地域のために活用できないかと考えた。「一人暮らしの母を、周囲の人たちが支えてくれた。同じように、地域の方々が安心して過ごせるように何かしたかった」。思いはあったものの、何から始めていいのか分からない状況で、開設へ導いてくれたのが磯子区社会福祉協議会の職員。助言に従って仲間を募り、地域への周知に励み、助成金の申請などの指南も受けた。「一人ではここまでできなかった。今も支えてくれる人たちが多くて、感謝しかない」
○…東京都北区で約20年にわたり、児童館や学童クラブで働いていた。広場の開設時には、かつての仲間からおもちゃや工作道具などの寄付が寄せられた。仕事での経験を生かした工作が広場の売りの一つで、「何でもお金をかけずに手作りするの」とにこり。
○…「地域の高齢者と子どもたちの共生」をテーマに掲げる広場には、午前中は麻雀を楽しむ高齢者や小さな子どもを連れた母親たち、放課後には小中学生などが足を運んでいる。「子どもはまだ少なめ。大人が昔の遊びを子どもたちに教えたり、みんなで楽しめることをもっとやりたい」。思い出の詰まった実家を通して、地域をつないでいく。
|
|
|
|
|
|
|
<PR>