コンブを通して環境問題に取り組む幸海ヒーローズ代表 富本 龍徳さん 東京都在住 43歳
コンブで環境守る
○…地球温暖化防止に効果が高いとされるコンブの養殖を通し、海の生態系を豊かにし、環境・社会への貢献と地域経済の活性化を目指す幸海ヒーローズの代表を務める。12月8日に環境問題について学ぶイベント「おさかなの街づくりプロジェクト」を初めて開催。「環境問題というと堅苦しいので、イベント名は子どもから大人まで親しみやすいように」と思いを込めた。海底の海藻が減少する「磯焼け」など海の環境問題も課題は山積み。それでも「北海道から南九州までコンブの森をつくりたい」と夢を膨らませる。
○…東京都世田谷区出身。中学、高校はサッカー部の副キャプテン、中学の生徒会でも副会長と「何事も一生懸命にやるけれど、結果が出ない部分があって」と苦笑い。高校卒業後はアメリカの短大、大学に進学。Facebookやmixiなどが人気だった時代。卒業後は日本のITベンチャー企業に就職後、家業の不動産業、再度ベンチャー企業で働き、30歳で独立する。
○…コンブとの出会いは約10年前。秋田県の物産展の手伝いをしていた時に雑談で「食べるだけじゃなく環境にもいいんだよ」と言われ衝撃を受ける。それまでコンブといえば昆布巻きを正月に食べるぐらい。「身近な存在で海の環境を救えるなんて」。コンブ漬けの第2の人生が始まった。
○…そこで知り合った人たちと金沢漁港の協力を得て八景島沖でコンブの養殖を開始。金沢区について「まちを盛り上げようとアクティブで熱い人が多い。海があり、奥行きのある景色に心が安らぎます」と微笑む。「何をやってもうまくいかず葛藤していた時に出会ったコンブに、自分も救われた」。人との縁を大切に、海外展開も視野に活動を続けていく。
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