本紙では年頭にあたり、高橋功磯子区長にインタビューを行った。高橋区長は、就任1年目の2024年を「地域の皆さんと顔の見える関係を築けた」と振り返るとともに、25年は災害対策に注力、2年後の「GREEN×EXPO 2027」と磯子区制100周年に向けて「機運を醸成していきたい」と語った。(聞き手/金沢区・磯子区編集室 八木祐樹)
地域との絆印象に
――まずは昨年の振り返りをお願いします。
「私のキャリアの3分の2が区役所での勤務ですが、磯子区は初めてです。昨年4月に着任して以来、地域に出て人と人とのつながりを作っていったことが、一番印象に残りました。磯子は特色のあるお祭りや行事が多く、一つひとつ経験させてもらいながら、皆さんと顔の見える関係を築けたと思っています。
事業でいえば磯子まつり。私の子どもが小さい時にも見に来た『はたらくくるま 大集合』や、産業道路を通行止めにして行った大々的なパレード。さらに、今回横浜市電保存館も新しく加わって、規模が大きくなったまつりを皆さんと作り上げたことが印象に残っています」
――今年度の事業の進捗はいかがでしょうか。
「昨年1月1日に能登の地震がありました。私が磯子区に着任した時もやはり区民の方々にとって防災、災害対策が非常に大きな不安の材料になっていたと思います。そこで『在宅避難リーフレット』を作成しました。基本は自宅で避難をしてもらい、在宅避難ができない場合に備え、9地区ごとに地域の避難所等の地図も載せています。まずは広報よこはまの配布世帯に配布しましたが、それ以外の方にも区役所でお配りしています。
次は、地域の担い手不足、自治会役員の高齢化などへの取り組みです。洋光台第二中学校、森中学校などで、中学生にボランティアとして、地域のイベント等のお手伝いにどんどん行ってもらう動きが進んでいます。
また、洋光台では横浜市立大学などの学生さんや高校の生徒さんに企画から協力してもらいました。地域の中だけでなく、地域外の人にもお手伝いしてもらうような空気を作りたいと思っています。地域福祉保健計画は、第4期計画の振り返りをメインに地域の方と意見交換を進めました。
また、磯子区子育て応援マップ『いそっこマップ』の改訂なども行い、昨年10月にアプリになった横浜市の『パマトコ』や地域子育て支援拠点『いそピヨ』のホームページなどともうまくリンクさせて、子育て世代に向けた情報発信も進めています」
子育て支援も強化
――次に、2025年の展望はいかがでしょうか。
「ベースは災害対策です。明日にでも災害が起こるかもしれないということを伝え続けながら、家具の転倒防止や感震ブレーカー等による、火災を発生させないような対策を啓発していきます。
子育て関係では、昨年、横浜市18区で行ったデジタルプラットフォームでも提案のあった子育て支援のアウトリーチ、地域子育て支援拠点『いそピヨ』の開所日を増やす検討を進めています。
また、2027年の『GREEN×EXPO2027』と、磯子区制100周年まであと2年となり、機運醸成が重要になっています。『GREEN×EXPO 2027』に関しては、今年は特に子どもたちに興味を持ってもらえるように力を入れていきます。植物発電の展示や学校への出前授業、臨海部の工業地帯の企業の協力で子どもたちの見学を受け入れてもらうなどして、脱炭素について伝えるとともに、『GREEN×EXPO 2027』の開催についてもあわせて周知していきます。
100周年については、12月の実行委員会でキャッチフレーズが『未来にはばたく磯子 100周年ありがとう』に決定しました。今後、コンセプトを固め、3月の実行委員会で内容をもう少し膨らませていきます。例えば、地域にある御輿を集めるアイデアなども出ています」
――子ども・子育て世代に向けた取り組みはいかがでしょうか。
「地域のイベントに出させていただき特に感じるのは、地域の皆さんが子どもたちの笑顔をモチベーションにして様々なイベントを行っていることです。そうした取り組みが、コミュニティの一体感醸成にもつながっており、継続して支援していきたいと考えています」
――最後に区民へのメッセージをお願いします。
「自宅でできる防災対策をぜひ進めてほしいです。また、区制100周年や『GREEN×EXPO 2027』を、ぜひ一緒に盛り上げていきましょう」
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