横浜並木男声合唱団の常任指揮者を務める 吉田 千鶴子さん 金沢区長浜在住 69歳
「楽しい」人生を合唱で
○…今年で30周年を迎える横浜並木男声合唱団を初期から常任指揮者としてけん引してきた。4月12日には横浜みなとみらいホールで演奏会を実施する。「お父さんでも会社の役員でもなく一人の歌い手として、人生を心から楽しむ様子を合唱で表現できれば」
○…指揮者を始めたきっかけはボイストレーニングの教え子の、父が所属している男声合唱団の指揮者を担当してほしいという依頼から。当時の同合唱団のメンバー20人は、働き盛りの素人の男性たち。「男声合唱団の指揮は初めてで戸惑ったが、とにかく一生懸命な姿が印象的だった」。プロの合唱団にはない、「自分たちにしかできない演奏を」と、自身の専門であるオペラに倣い、振り付けを取り入れた。今ではその振り付けや、ポップな衣装がトレードマークとなり欠かせない。
○…横浜市緑区出身。「『うたのおねえさん』になりたい」という思いから音楽大学に入学。声楽を学びオペラのプロの道へ。25歳で結婚してからも金沢区の並木で息子2人の子育てをしながらプロの歌い手として活動を続け、長男が高校に入学した頃には自宅にレッスン室を作るため、長浜に家を建てた。その間夫は10年間の単身赴任で「戻ってきたら家が移動しており驚いたのでは」と無邪気に話す。
○…趣味はガーデニング。自宅に約1tのレンガを調達し、約15mの小道と花壇を自力で作った。「レンガを運ぶときは重すぎて車が動かなかった」と笑顔。現在は合唱団3団体に加え、富岡並木地区センターや朝日カルチャーセンターの歌の講師として指導をしている。「歌っている自分たちが楽しいのは当たり前。観客にも『楽しい』と感じてもらえるような演奏を」
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