横浜市 中学校にLPガス常備へ 地域防災拠点を強化
横浜市は、2013年度予算に5200万円を計上し、地域防災拠点機能の強化を図っている。その一つとして、中学校の地域防災拠点にLPガスボンベを常備させるほか、特設公衆電話設置のための配管設計を進めている。
市内に104校ある中学校の地域防災拠点。市はこのうち、都市ガス供給エリアの78校に今年度中にLPガスを常備させる。
市は、横浜市LPガス協議会と発災後にガスを同拠点へ配布する協定を結んでいる。しかし東日本大震災の甚大な被害を考慮し、横浜での道路状況の悪化を予想。事前に準備をしておく必要があると判断し、4千万円の予算付けを行った。
中学校の地域防災拠点には、災害時用の炊き出しのガス釜セットが用意されており、今回のガスはその燃料となる。1校につき50キロボンベを4本配置、うち2本は通常の学校運営で使用できるが、2本は非常時用に満タンにしておくことが決められている。
市消防局危機管理課によると、ガスボンベ2本で1千人の避難者が10日間、1人おにぎり2個・3食を食べる分の燃料となるという(国の基準値から算定)。
同課は「早ければ7月以降から設置場所を決めた上で、業者に発注していくことになる」と話す。
災害時、避難場所にNTTが通信ツールとして臨時に設置する特設公衆電話。横浜市の場合、地域防災拠点に設けられることになる。
実際に災害が発生した際、通信設備の復旧に相当の時間がかかることが予想される。そこで市は、事前に特設公衆電話を設置することを決め、今年度は1千万円の予算を確保し、配管の設計を行う。次年度以降に工事を終了させ、設置を目指したい考えだ。
特設公衆電話は、市内すべての地域防災拠点である453の小中学校に2回線ひかれる予定。災害時の運用方法については今後検討していくという。
市は現在、NTTと協議を重ねながら事前調査をしており、必要がある場合は市が配管工事をする。
|
|
|
|
|
|
|
<PR>