国土交通省はこのほど、今年1月1日時点の公示地価を公表した。金沢区、磯子区内の住宅地変動率は微増だった。だが、地点で見ると「釜利谷西5丁目2270番47」は5・6%減。変動率が市内ワーストだった。
公示地価は、今年1月1日地点で標準地1平方メートルあたりの正常な価格を示すもの。県内1787地点のうち、金沢区では住宅地32、商業地5、工業地2、磯子区は住宅地19、商業地7、現況林地1地点で調査された。
横浜市の住宅地平均変動率は1・0%増で、全区で5年連続上昇。金沢区は0・2%、磯子区は0・1%上がった。
地点で見ると金沢区では7地点で下落。「釜利谷西5丁目2270番47」は昨年に続き下落幅が市内で最も大きく5・6%減の11万8千円。「東朝比奈2丁目2840番95」も2・2%減り市内3番目の下落率だった。そのほかでは高舟台2丁目、六浦東2丁目、西柴4丁目などで下落した。磯子区は岡村、栗木、上中里町の4地点で下落した。
一方、金沢区内では21地点で上昇、横ばいが9地点だった。上昇率が最も高かったのは「金沢町54番1」で3・6%。「能見台通231番115」が27万円で最も高い価格だった。磯子区では、7地点で上がり、8地点で横ばい。最も高かったのは「洋光台4丁目3番12」で23万5千円。上昇幅はそれぞれ0・5から1・0%で微増だった。
進む二極化
今回の傾向について、金沢区と磯子区を担当した(一社)神奈川県不動産鑑定士協会の小林隆志さんは「横浜市内全体にも共通しているが、駅から徒歩圏内で利便性が高い地域は上昇している。一方で、高齢化が進んでいる地域、高台やバス圏など利便性に難のあるエリアは軒並み下落傾向になっている」と分析。この傾向は今後も続き、エリア内での二極化が進むとしている。
釜利谷西5丁目の下落の要因の一つに建築協定をあげ、「元々広い敷地に家を建てた人が多く、住環境はすごく良い。ただ建築協定により、敷地を細分化できないため、若い人などが取引しづらいことが考えられるのでは」と説明した。
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