不登校やひきこもりなどの若者自立支援を行う「よこはま南部ユースプラザ」が6月1日、根岸駅前(西町)から磯子区役所隣りのビル(磯子3の4の232階)に移転した。これまで課題だった行政との連携を強化し、支援を拡充していきたい考えだ。
横浜市の補助事業である地域ユースプラザは、市内に4カ所あり2008年に開所した南部ユースプラザは磯子区のほか金沢区、港南区、戸塚区、栄区の南部エリアをサポートする。認定NPO法人コロンブスアカデミーが運営し、対象はおおむね15歳から39歳の若者とその家族。主な事業内容は、総合相談、若者の居場所の運営だ。ボイストレーニングやPCセミナーなどの社会参加プログラムや就労セミナーも行っている。
一方で、開所から約10年経過するも「施設が認知されていない現状がある」(渡辺克美施設長)。相談に訪れた人からは「若者を対象とした相談窓口があることを知らなかった」という声も寄せられている。2017年度の登録者は239人で1日約20人が施設を利用。近年は利用者数に大きな増加はなく横ばいだ。
移転前の施設は、区役所から離れた場所にあったことから区との連携にも課題があった。
区政運営方針に示す
区の担当者は「物理的に近くなったことで連携が図れる」と話す。移転当日には職員が施設を見学に訪れた。
また、2018年度の磯子区運営方針には「青少年健全育成施策の充実」の取り組みで、南部ユースプラザとの連携を示している。「別の相談で区役所に訪れた人で、家族のひきこもり問題を抱えていることがわかるケースもある。こうした場合には、すぐにユースプラザにつなぐことが可能になるのでは」と区担当者は話す。
横浜市の調査によると、疾病や介護育児などを除いた、ほとんど家から出ない状態が6カ月以上継続している15歳から39歳は、市内で約1万5千人と推計されている。
渡辺施設長は「支援を必要としている人はまだまだ潜在的にいると考えている。移転を機に、これまで以上に支援を広げられれば」と今後について話した。
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