神奈川交流大会4連覇を果たしたローリングバレーボールチームのキャプテン 藤田 健二さん 金沢区釜利谷在住 45歳
生きる意味 一打に込め
○…障害者と健常者が一緒にプレーする競技「ローリングバレーボール」。鶴見を拠点に活動する「にこにこ会」のキャプテンとして、神奈川交流大会4連覇に貢献した。兵庫や東京などから選抜チームが出場する大会。普段は冷静にもかかわらず、相手から「パワー勝負」と言われ火が付いた。「勝ったけど反省。みんなのおかげです」。挑発に乗った自分を戒める。
○…八景小学校ではサッカー、金沢中学ではハンドボール、釜利谷高校ではバドミントン、大人になり草野球、フットサルと汗を流した。スポーツを楽しむ生活が一変したのは10年前。くも膜下出血で寝たきりに。「このまま死ぬのかな」。目を開け、閉じるだけの日々。暗がりに光がさしたのは、一年後の家族での北海道旅行だった。「行きたい」と直訴し、500m歩いたらという条件をクリアした。久しぶりの外出。生きる気力がわいた。
○…東神奈川にある就労支援事業所に勤務。ボールペンやダンボールの組み立てなどの作業をこなす。「健常者と見間違う」と言われるほどのフットワークで、企業への就職を目ざす。昔も今もストレス発散はスポーツ。「運動できるならどこでも行く」。リハビリで始めたショートテニスは、ジュニアのコーチも務める。
○…「ローリングバレーが一番燃える」とにやり。「障害者でも健常者に勝てる面白さがある」。にこにこ会には7年前に加入。ポテンシャルの高さが決め手だった。チームワークで戦うスタイルを貫き、今月末の大会でも活躍を誓う。「小中高と控えだったので今が青春まっさかり」。確実と言われた車イスが必要ないのは、ローリングバレーのおかげもある。「死ぬまで続けたい」。気ままに生きた昔、一日の意味を大切にするようになった今。”一打入魂”の人生を楽しむ。
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