金沢区の横浜市立大学に通っていた学生2人が立ち上げた(株)ストックベースが7月9日、企業の災害備蓄品だった水100ケースを磯子区の(株)安藤建設と杉田小学校へ寄付した。使用期限の迫った備蓄品などを必要とする団体へ届けることで、廃棄を削減して循環型社会の実現を目指す。
ストックベースは横浜市大の学生・関芳実さんと菊原美里さんが、今年4月に休学して起業。企業が不要とするものを廃棄するのではなく、必要とする団体につないで活用してもらう事業に取り組んでいる。
同社は寄付する企業から手数料を得て、寄付先への配送までを手配する。企業としては廃棄コストや業務を減らし、寄付を受ける団体は必要な物品を受けとることができ、廃棄削減にもつながる。現在、主に扱うのは水やアルファ米などの災害備蓄品。使用期限が過ぎる前に、子ども食堂や学生など、必要とする人へ届けてきた。代表取締役の関さんは「社会課題解決のため、協力先をもっと増やしていきたい」と話す。
無駄にせず有効活用
今回はストックベースが企業から受けた水の寄付先を探す中で、安藤建設(磯子区中原/安藤竜一代表取締役)と出会った。安藤建設は現場での熱中症対策にと500ミリリットルペットボトル24本入りの水100ケースの寄付を受けることを快諾。さらに、安藤代表は「地域でも有効に活用してほしい」という思いから、杉田小学校へ半分の50ケースを寄付することを提案した。学校側も賛同し、児童を通して各家庭に配布することになった。
寄付を受けた同校の若色昌孝校長は「備蓄したものなどを無駄にしないことの大切さを子どもたちに伝えられれば」と話した。
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