雅楽演奏家・作曲家として12月10日に杉田劇場で公演を行う 真鍋 尚之さん 磯子区森在住 50歳
生で伝える伝統と魅力
○…古典音楽として千年以上の歴史がある雅楽。竹管を円筒状に束ねた管楽器「笙」を中心に、雅楽演奏家として国内外で演奏してきた。昨年、優秀な若手の演奏家十数人を集めたアンサンブルを結成。山口、広島に続く地元での公演は集大成の位置づけだ。「カメラの前では面白くないし、演奏する側も聞く側も生だからこそ伝わることがある」。配信も増える中、生で演奏を届ける機会を大切にする。
○…クラシック音楽に惹かれ、作曲を勉強したいと高校・大学で音楽を学んだ。もともと城や庭園、建築など、日本古来のものが好きで、「日本人として日本の音楽をやりたい」という思いで行きついたのが雅楽だった。洗足学園大学4年時から笙を始め、同大卒業後は東京芸術大学へ雅楽専攻一期生として入学。卒業後は作曲・演奏の両面でコンクールに参加したり、文化庁文化交流使として欧州各地で雅楽を発信してきた。「雅楽には千年以上の伝統、蓄積がある。その一端として、雅楽を発展させて未来に残していきたい」
○…戸塚区で生まれ、泉区で育った。磯子区では約20年前から暮らし、2015年からは横浜市内の小学校でワークショップも展開。「雅楽と聞くと難しく思われるけど、良い音楽は聞けば分かるはず。小さい頃から良い音楽に触れてほしい」と、世代を問わず雅楽の普及に努めている。
○…一人で活動する時期が長かったが、アンサンブルをはじめ、近年は仲間と一緒の活動が増えてきた。「活動に共感してくれる良い仲間ができた。機会は減ったけど、練習した後に皆で飲むビールが楽しみ」。仲間と技術を高め合い、雅楽の芸術性を追求する――。そうしてできた演奏を各地で届け、雅楽の魅力を広めていく。
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