電波で多くの人とつながる――。県立磯子工業高校の電気研究部が、「全国高等学校アマチュア無線コンテスト」の一部門で優勝した。同部から2チームが参加し、もう1チームも別部門で3位に入る好成績を残した。
無線機器を使い、声やモールス信号を送って国内外の人と交信できるアマチュア無線。同コンテストは主に高校生年代を対象とし、技術などを競う。32回目を迎えた今回は全国から46チームが参加。複数人で対応するマルチオペレータと一人で参加するシングルオペレータ、さらに周波数に応じて部門が分けられ、制限時間内に交信した人数や交信方法によって加算される得点を競った。
同校の電気研究部には21人が所属し、無線の取り組みや、工業技術・技能を競うものづくりコンテストへの参加などを行う。今回はその中から「アマチュア無線技士」の資格を持つ4人が参加。2年生の小上馬晴希さん、佐藤弥騎さん、鈴木飛弥也さんの3人が高校生マルチオペレータ430MHz部門、1年生の土屋あとむさんが顧問の槇岡瞭介教諭の協力を得て高校生マルチオペレータ7MHz部門に出場した。
大会は昨年10月末に開かれ、4人は校内の無線室から参加。結果は12月18日に発表され、7MHzの土屋さんは3位、430MHzに出場した3人は優勝した。「緊張もあったけど、他の2人の手助けもあった結果」と鈴木さん。佐藤さんは「やれるだけやってみようと取り組んだので、優勝してびっくりした」と話す。
電波に声乗せて
4人は高校入学後にアマチュア無線を始めた。部長の小上馬さんは「今は携帯やSNSとか、誰とでも簡単につながれる時代。それでもアンテナと無線機で電波に声を乗せて世界中とつながれるのは違った面白さがある」と魅力を語る。昨年度はコロナ禍で参加を学校として断念していたため、4人ともコンテストへの参加は初めて。唯一1年生で参加した土屋さんは「もっと無線のことを知りたいし、無線で人との関わりを増やしていきたい」と話した。
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