金沢区内には、横浜市立大学(瀬戸)と関東学院大学(六浦東)の2つの総合大学があり、地域企業との関係を深めている。両大学に産学連携の取り組みを聞いた。
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AozoraFactoryの立ち上げから関わってきたのが横市大の芦澤ゼミ。現在は、並木ラボの運営にも携わる中西ゼミが参加している。「並木で活動を始めたのが2013年頃。職住近接の理想を模索する中で、産業団地と繋がりたいと思っていた」と中西正彦教授。19年度から、引き継ぐ形で「Aozora〜」に関わるようになった。「続けることが大切なので、自分たちなりの形で今後も連携し続けたい」と話す。
約5年前から区役所が主催した企業と学生の交流会「クロスミーティング」や「プレミアム探検ツアー」に参加してきた関東学院大学。「Aozora〜」には、友野和哲准教授と堀田智哉専任講師の研究室が参加している。友野准教授は「研究室は小さな会社みたいで、視野が狭くなりがち。地域の人と絡むことで、社会性が身につけられる」と産学連携のメリットを話す。「多世代と話している学生は少ないので、自分以外の世代と関われる機会として役立ててほしい」と話すのは堀田専任講師。社会に出る前に社会を知ることで、「すぐに活用できなくても10年、20年先に『そういえばあんなこと言っていたな』と思い出してくれれば」と願う。
冊子作成で企業知る
2大学の学生は、現在、LINKAI横浜金沢の紹介冊子を作成中。グループに分かれ計10社を訪問し取材・執筆を行っている。「製造業でも会社の中で営業や企画など様々な職種があることを知り『関係ない場所じゃなかった』と思ったようだ」と中西教授。地元のことを知らずに卒業していく学生が多い中、働いている人や社長に直に話を聞くことで、「自身のキャリアを考えるいい材料になると思う」とも。学生は社会や企業を肌で感じ、企業は若い感性と刺激に触れる――。そこから『何か』が生まれるのかもしれない。
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