金沢警察署(佐藤良一署長)は5月31日、同署で「金沢区特殊詐欺等対策協議会定例会」を開いた。
これは官民が連携して地域から特殊詐欺被害をなくす目的で、年に1回開かれているもの。金沢防犯協会や金沢区町内会連合会といった団体、金融機関、コンビニエンスストア、大型商業施設、タクシー会社などの民間から約30人が参加。神奈川県警察本部や同署の担当者が、県内や区内の特殊詐欺の現状や対策などを伝えた。
前年同期比減も前兆電話多発
2023年中に同署管内で発生した特殊詐欺被害は99件、約1億8800万円で県下で最多だった。佐藤署長は現状では前年と比べて被害が減っているものの、詐欺の前兆となる電話が毎日のようにかかっているという区内の状況を説明。「皆さんで防犯力を高めて、金沢区から被害者を一人でも出さないようにご協力をお願いいたします」と被害抑止への協力を呼び掛けた。
さらに、同署生活安全課の担当者は、今年は区役所や銀行協会などをかたってキャッシュカードをだまし取る「預貯金詐欺」の被害が増加傾向だと解説。また、医療費還付などをかたる「還付金詐欺」の場合は被害者が電話で話しながらATMを操作している場合が多いことから、「電話で会話をしながらATMを操作する人がいたら、勇気を持って声をかけて操作をとめ、警察へ通報してほしい」と注意喚起した。
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