磯子区にある栗木神社の例大祭が、9月14日と15日に開催された。2日目の御輿渡御では34年ぶりに完全修復された「黒御輿」も登場。地域住民らが交代で担ぎ、装い新たになった姿を地域に披露した。
同神社の創建年は不明だが、横浜市内で唯一とされるカヤ葺き屋根が約200年以上前から残されていると伝わっている。現在は神社には宮司が常駐していないため、地域住民らで組織する「栗木神社奉賛会」が管理運営などに従事する。新年祈願祭や例大祭に加え、4年前から地域住民有志で神社の階段にひな人形を飾るなど、地域住民で神社を盛り上げている。
単独開催20年ぶり
近年は町内会の夏祭りに協力するようになり、夏祭りの場で例大祭を開催してきた。「住民主体だからこそ組織をしっかりし、管理や保存に力を入れていかないと後世に残せない」と2019年から同会会長を務める伊澤良三会長。地域の負担をなるべく減らし、神社は神社の収益で運営していく形を目指して今年は約20年ぶりに神社単独で例大祭を開催することとなった。
神社には4基のみこしがあり、そのうち土台のひび割れなどで破損していた「黒御輿」を、今年になって34年ぶりに完全修復。9月1日に奉賛会や神社の運営委員会のメンバー約30人に修復後の姿が披露された。
例大祭では14日に神社で式典などが開かれ、15日に御輿渡御を行った。神社を出発地点に、地域の公園や笹下釜利谷道路などのルートを巡回。栗木御輿愛好会をはじめ、JA横浜磯子支店、横浜信用金庫栗木支店、横浜上中里郵便局などから約60人が集まって順々に担いで地域を練り歩いた。
同会のメンバーは「子どもから大人まで多くの方が参加してくれた。真新しい黒御輿も披露でき、盛り上がって良かった」と話した。
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