停電時に灯った温かな光 保育園に発電機貸与で感謝状
港南区は4月18日、東日本大震災発生当日、地震の影響で停電していた上永谷東保育園(成勢祐美子園長)に発電機等の貸し出しを行ったとして、同園の向かいで板金業を営む(有)伊藤祐板金工業(伊藤祐吉代表取締役)に感謝状を贈呈した。
3月11日、区内では4カ所の公立保育園が停電に陥ったが、うち2園では暗くなる前に全園児が退園。しかし、上永谷東保育園と大久保保育園では電車が不通となった影響を受けて一部の保護者が迎えに来れず、夜になっても数名の園児が園に取り残されることに。
次第に薄暗くなるなか、上永谷東保育園では車のヘッドライトで園舎を照らして灯りをとる対策が講じられていた。その様子に気付いた伊藤さんは、仕事で普段使用している発電機や投光器、電気ストーブを同園に貸与。社員と一緒に設置まで行ったという。
成勢園長は、「灯りと暖を確保できたことで、子ども達は安心した様子で給食を食べ、踊ったり歌ったりして元気に過ごしていた。本当にありがたかった」と当時を振り返る。
感謝状贈呈式では、「でんきをかしてくれて、どうもありがとう」など感謝の気持ちが記された園児からの手紙が手渡されたほか、折り紙で作成したメダルが子ども達により伊藤さんの首にかけられていた。
伊藤さんは「大したことをしたわけではない。普段、園の前に仕事の車を停めてご迷惑をおかけしているので、お互い様です」と話していた。
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