雛祭りから1カ月が過ぎた4月5日、大久保2丁目の鴨野ひさみさん宅の一室には色鮮やかな手作りのつるし雛が飾られた―。
普段から着物を愛用していた鴨野さんの母・しげさん。8年前に一緒に旅行した伊豆の稲取地方で見たつるし雛に感動していた鴨野さんに、「布ならいくらでもある」としげさんが使い古した着物を提供したのが始まり。以来、鴨野さんは教本を片手に自己流でつるし雛を作るようになった。
自ら着物を縫う腕前だったしげさん。晩年は認知症を患っていたが、鴨野さんが裁縫の手ほどきを乞う時だけは「『貸してごらん』と目をキリッとさせて教えてくれた」。完成した雛人形を見せると、とても嬉しそうな表情を浮かべたという。
5年前にしげさんが他界後、遺された着物を処分できず作り続けたつるし雛。いつしか近所の仲間も加わり、今回初めて作品を一般公開した。「3月は各自自宅で飾るから」と、1カ月遅れの雛祭りにも1日で60人以上が訪れ、「自分もこんな着物を着ていた」と涙を流す高齢者も。鴨野さんは「針をもつ喜びを教えてくれた母に感謝。母の着物で皆と交流できて最高」。
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