平日午後3時。ラジオをFMヨコハマに合わせると、番組の始まりを告げる「びっちょーん!」のフレーズが響く。音楽バラエティ番組として人気を集める「Tresen(トレセン)」は月曜から金曜まで4時間の生放送。メインDJを引き継ぎ3年目の植松哲平さんは、生活の大半をトレセンが占め「トレセンは生活そのもの。常にリスナーのことが頭にある。聴く人にとっても、生活の中で立ち寄る『サロン』みたいな場として親しんでもらえたら」と語る。
番組は植松さんが曜日ごとに異なるパートナーを迎えるスタイルで、「メール1つとっても、全然違うことを言うであろう人たち」との間には日々それぞれに化学反応が生まれる。「自分の中でこの相手ならこういうゴール、というのをイメージするんですけど、『じゃない』方法でゴールが決まることがある。その予想外が楽しい」と醍醐味を語る。
一方で「僕自身はあまり個性がない。裏方志向なんです」と控えめだが、夕方のひと時に「誰が聴いても嫌な思いをしないように」と、俯瞰的にも番組全体のバランスを見ながら盛り上げている。
お笑い芸人からの転身
岡山市出身の植松さんは、高校卒業後、芸人をめざして吉本興業のタレント養成所「大阪NSC」へ。フットボールアワーやチュートリアルなど「絶望するほど面白い先輩たち」がまだ売れる前の若手時代をそばに感じていた。コンビ「シュガーライフ」として活動していたが、5年ほどで解散。
「しんどかったのは、(ピン芸人を目指して)東京に来てから。あまりにウケなさすぎて」――。上京するも早々にお笑いの道を諦め、通信会社の営業職に就いた。だが1年ほどでもう一度「お金より、面白い仕事をしたい」と、第二の夢の音楽業界に踏み出したことが今に繋がっている。
制約があるからこそ
自身も中高生時代にはラジオに親しみ、最新の音楽や深夜番組のめちゃくちゃな面白さに夢中になった。時代は変わり、今はスマホのアプリ「ラジコ」を使えば、リアルタイムでなくても番組を楽しめる。「楽しみ方は変わったけど、ふいに番組の中でリスナー間に生まれるグルーヴは昔と同じものがある」と断言する。「『映像がない』という制約があるからいい。ラジオって今のご時世にも合うと思うんです」と可能性に期待を寄せる。
放送エリアの神奈川は「バラエティの豊かさは1番。日本の縮図ってくらい田舎も都会もある」。それは住む人たち=リスナーもそうだと感じている。スタジオのあるランドマークタワーから箱根まで折り畳み自転車で走破した企画が印象深いという。「ダンプカーのお兄さんからお迎え中のお母さんまで手を振ってくれて、本当にいろんな人が聴いてくれているんだなって」
そんないろんな顔を想像しながら、今日もみなとみらいから声を届ける。
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