栄区出身でプロ野球独立リーグ・ルートインBCリーグ「神奈川フューチャードリームス(FD)」に所属する石井翔投手(24歳)が4月の開幕に向けて調整を続けている。横浜DeNAベイスターズなど「NPB」の球団への入団を目指しており、「今年がチャレンジとしては最後の年」と力を込めている。
ルートインBCリーグは関東5県と東北、甲信越で活動を行うプロ野球独立リーグ。神奈川FDは藤沢などを拠点に2020年に参入した。監督は横浜ベイスターズで活躍した鈴木尚典さんが昨季まで務め、今季からは同じくベイスターズ出身の川村丈夫さんが就任している。
チームの目標はリーグ優勝とともに、セ・パ両リーグを統括する「NPB」への選手輩出だ。そのため若手選手らがNPB入りを目指して入団しており、2021年のドラフト会議ではBCリーグから7人の選手が育成契約で指名を受けた。
サイドスローで最速150キロ
栄区の飯島小学校、飯島中学校出身の石井翔さんは三浦学苑高校、富士大学から社会人・エイジェックを経て昨季から神奈川FDに入団。182cm96kgの右投手で大学3年時からサイドスローに転向し、勢いのあるストレートとキレのあるスライダーが持ち味だ。
トーナメントの短期決戦となる社会人野球と異なり、BCリーグは年間を通じて試合を行うため、1年目の昨季はコンディション維持に戸惑ったという。それでもストレートは自身が目標としていた150キロまで球速を上げ、中継ぎとして28試合に出場した。
より多くの試合で「アピールしたい」
小学3年生の頃から野球を始めたという石井投手。「父と金井公園でよく練習しました」と振り返る。弟の涼さんも同じく三浦学苑高、富士大学を経て今季から投手として神奈川FDに入団し、オフには練習相手として共に汗を流したという。
ただ「弟や周りがどうだから、ということより頭にあるのは自分のプレーを磨くこと」と語る。投手出身の川村新監督からもアドバイスを受けながら、新たな変化球にも挑戦して手応えを掴んでいるという。
石井投手は「多くの試合に出て活躍すること。どんな場面でも投げられるとアピールしていきたい」と思いを語った。
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