神奈川県教育委員会は9月29日、港南区下永谷の永谷高校と戸塚区の横浜桜陽高校を再編・統合する計画案を発表した。少子化社会における県立高校の適正配置によるもので、新校は27年度に開校予定。統合後は横浜桜陽の校舎と敷地を使う。永谷の敷地活用法、新校名は「現在は未定」と県教委はしている。
再編・統合は県立高校10校が対象となり、24年度から27年度にかけて新校5校を設置する計画。県教委は、県内の公立中卒業生の減少や卒業予定者の動向を見定めて、県立高校を適正配置する計画を進めている。
計画案によると、両校は24年度から統合校の設置に向けた準備に入る。永谷高校は25年度の入学生を募集しないため、同年度は2・3年生、翌26年度は3年生のみの在籍となる。記念碑などは新校に移される。
統合後は単位制の全日制普通科高校として、永谷高校の「進路実現プロジェクト」や、横浜桜陽高校が実践してきたキャリア教育の継続など両校の取り組みを融合させ、「生徒一人ひとりに寄り添った進路指導を展開していく」としている。
統合に両校の卒業生からは驚きの声も聞こえた。20代女性は「永谷の川沿いにある桜並木が好きだった。廃校は寂しいが、桜の木がある高校との合併はうれしさもある」と話し、20代男性は「桜陽の個性や良さが新校へそのまま受け継がれたら」と語った。両校を除く統合予定校は、旭・横浜旭陵、藤沢清流・深沢、田奈・麻生総合、小田原城北工・大井。いずれも前者の敷地・施設を活用するとしている。
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