県は9月20日に「令和5年神奈川県地価調査基準地価格一覧」を発表した。港南区14地点、栄区11地点の住宅地など、計30地点の基準地価格が発表され、住宅地最高値は「港南区最戸1の20の20」の33万9千円となった。
基準地価格は毎年7月1日時点の各地点の価格を不動産鑑定士が判断し、審査や調整後に発表されるもの。実際の取引価格とは異なるものの、目安として利用される。
県が発表した港南区の住宅地の中で最も高ったのは、上大岡駅近くの「最戸1の20の20」で1平方メートル当たり、33万9千円。商業地で最も高ったのは港南台駅近くの「港南台4の1の3」で59万円だった。また、栄区の住宅地では「栄区笠間5の9の32」の25万千円が最も高く、商業地では「公田町字中耕地497番7(地番)」が29万3千円でより高くなった。港南区の住宅地の平均は約20万円(100の位以下四捨五入)、商業地の平均は約37万5千円(同)、栄区の住宅地平均は18万4千円、商業地平均は約26万6千円(同)だった。昨年比変動率の平均は港南区の住宅地で約2・1%上昇。栄区の住宅地で約1・7%の上昇となっており、地価が上がっていることがわかった。昨年も一昨年比、港南区で約0・7%、栄区で約0・9%の微増となっており、上昇が継続した。
先行き不透明
港南区内の不動産関係者は結果について「上昇が続くかは分からない」と話す。理由としてコロナ禍ではリモート勤務を想定し、駅からのアクセスが悪い土地の需要が上がるなどの現象が起きていたが、今後それらの土地の価値が下がる可能性を挙げた。「価格の頭打ちや二極化が起きるかも知れない」としている。
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