港南区東永谷の小高い丘に立つ、市立南高等学校と南高等学校附属中学校がそれぞれ節目を迎えた。分離独立から校名変更、校地移転などの困難を乗り越えてきた南高(ナンコウ)。そして、中高一貫校としての再出発など、同校が歩んできた足跡や9月20日に開催された記念式典・記念イベントなどについて写真とともに紹介する。
南高の創立は1954年、市立横浜商業高等学校(Y校)からの分離独立という形で始まった。市立吉田中学校内に新入生322人を迎え、教職員12人体制でスタートした。当初は市立港高等学校という名称だったが、横浜市南区民代表者の要請により同年5月1日に「横浜市立南高等学校」と改称され、この日が同校の開校記念日となる。
南高は創立70周年の節目、現在は1学年5クラスの15クラスで569人の生徒数。市教育委員会指定の進学指導重点校と横浜スーパーグローバルハイスクールとして海外からの留学生も受け入れている特色がある。
2012年4月に南高に併設される形で「横浜市立南高等学校附属中学校」が開校。中高6年間の教育課程の中で附属中は、国際社会で活躍するリーダーの育成や、質の高い学習で高い学力を習得することなどを目指す学校像を掲げた。現在、1学年4クラスの12クラスで480人が在籍。
南高は2026年度からの高入生の募集を停止しており、中高6年間での特色ある教育をさらに推進していくことを目指している。
横浜武道館で記念行事
9月20日、横浜武道館(中区)で「横浜市立南高等学校70周年、南高等学校附属中学校創立10周年」の記念式典・記念イベントが行われた。
会場には生徒や教諭、学校関係者、保護者ら1000人以上が参加。星野浩校長は式辞で「教育理念の『知性・自主自立・創造』を胸に、グローバルリーダーたるべく、その先に向かって活躍していってほしい」と全生徒に伝えた。また、同校後援会会長で同式典実行委員長の椛嶋佐智子さんは「地域に根差し、地域とともに歩む中高一貫校であり続けて欲しい」と語った。
式典には山中竹春横浜市長らも参加し、生徒らに向け祝辞を述べた。
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