市資源循環局は24日から、栄区の粗大ごみ自己搬入施設「栄ストックヤード」(上郷町1570の1)で、処理手数料の支払いに電子決済を使用した場合のみ、事前申し込み不要で粗大ごみを回収する施策をスタートさせた。昨年度の実証実験を受けての本格的な開始となる。
今回、市資源循環局が開始させたのは、粗大ごみを直接施設に持ち込み、処理手数料をクレジットカード(VISA、Mastercard、JCB、AMEX、Diners)か二次元コード決済の「PayPay」で支払うことで、事前の申し込み不要で回収ができる施策。これまでは、電話やインターネットで事前に申し込みをした上で、コンビニや郵便局で処理手数料を支払い、シールを貼って指定された日に自宅近くの回収場所に出すか搬入施設へ持ち込む必要があった。しかし、申し込みから回収まで2週間程度かかることもあり、市民から「不便だ」という声が上がっていたという。
そこで、市は昨年10月から今年3月にかけて、電子決済の利用で申し込みを不要にする実証実験を栄ストックヤードで実施。その結果、同施設に持ち込んだ人のうち半数以上となる53・5%(7481件)が申し込みをせずに搬入を行った。搬入時には「前から家にあったが、申し込みが面倒で放置していた。申し込み不要と知り捨てに来た」と利便性の向上を実感する声もあり、市資源循環局担当者も「想像以上の利用状況で『便利になった』と好意的な意見が聞かれている」とする。ただ、利用者の多さから、搬入に来た人の車が滞留するなどの問題も見られた。
拡幅し動線確保
実証実験の終了から本格開始まで約半年かかったのは、動線確保を目的とした敷地拡幅工事を行ったためだ。実証実験で想定を超える利用者数があり、主に歩行者用の動線を確保したという。
また、実証実験開始時には、クレジットカードと「PayPay」という支払い方法についても検討するとしていたが、利用率の高さなどから、引き続きこの2種類での支払いとなった。
なお、市内には同施設の他に3カ所(鶴見区・緑区・泉区)の搬入施設があるが、これらへの導入は栄区での実績などを踏まえて検討していくという。
持ち込みが可能な時間は午前9時から正午までと、午後1時から4時まで。持ち込み時に横浜市在住者であることを確認できる書類(氏名・住所・顔写真が分かるもの)が必要。
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