横浜市立南高等学校の大橋実奈さん(2年)と柴山莉央さん(同)は総合的な探求の時間の一環として、福島県で日本酒の仕込み体験ができるイベントを企画し、昨年末に1年生3人と会津若松で酒造りを学んだ。
南高校では、生徒がSDGsの達成を目指すビジネスプランの提案を行うグローバルリーダー・プロジェクト(GLP)を総合的な探求の時間の中で実施している。そのなかで2年生の大橋さんと柴山さんは、横浜市のカーボンニュートラル事業推進課と協力して会津若松市の湊町で日本酒造りを軸にしたビジネスプランを考案した。
市に風力発電で電力を供給している会津若松市と、相互の地域活力創出につながる取り組みをしていた横浜市。同校で行われているGLPを活用し、会津若松市湊町の地域創生につながるビジネスアイデアを考案する生徒を3月に募集したのがイベント開催のきっかけ。
横浜市の取り組みに参加した大橋さんと柴山さんは、昨年5月に福島県の特産品でもある日本酒の酒造会社や、空家を改装した施設などを訪れ、町の現状を学んだ。柴山さんは「田園風景を後世に残したいと思った」と取り組みの動機を語った。
関係人口増加を目指す
現地の視察後、2人は「湊町を誰かにとっての第2の故郷にする」というコンセプトを設定し、ビジネスプランを考案。「日本酒と参加者が作る体験型タイムカプセル」と題して、参加者が5月の田植えから、稲刈りや酒米を日本酒にするための仕込みなどを体験するイベントを企画。地域と多様に関わる関係人口の増加を目的とし、参加者が継続的に現地を訪れるように工夫した。
昨年末は校内で参加者を募り、仕込み体験のみを試行。参加者は湊町で日本酒造りを学んだ。大橋さんは「今後は校内のサークル活動として、または私たちで会社を立ち上げて、より本格的なツアーにすることを検討している」と将来の展望を語った。
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