栄区役所は移住促進事業の一環で1月13日から19日まで、東急東横線と市営地下鉄ブルーラインの横浜駅に巨大ポスターを掲出した。東京、埼玉まで直通運転を行う東横線と新幹線客が多く利用するブルーラインに掲出し、広い地域からの移住を狙った。
掲出されたポスターは縦約2m、横約6m。「さ」「か」「え」「く」の大きな文字や「ゆっくりできるまち」「便利で充実した生活」などのキャッチフレーズ、いたち川、昇龍橋、GRAND SHIPなど区内各所の写真があしらわれた。
1月13日からの7日間、東横線の改札内とブルーラインの「JR相鉄連絡改札口」の券売機付近に掲出された。東横線は東京メトロ副都心線に直通し、東京、埼玉方面につながり、東京都は神奈川県を除くと最も横浜市への移住者が多く、埼玉県も3位に位置する。こうした近隣都県に住む乗客の目に止まることを期待した。また、ブルーラインは新横浜駅で新幹線を下車した客が横浜に移動する際に使われるため、「首都圏以外から横浜に来た人にもPRできるように」との狙いで掲出されたという。
区担当課によると掲出には印刷費込みで計81万370円がかかった。
同事業は区と株式会社三春情報センター(本社・港南区日野)の連携によるもの。これまでも両者は2021年にWEBサイト「栄区くらしプロジェクト」を公開するなど地域の魅力を発信してきた。今回の掲出に際しサイトはリニューアルされ、ポスター内にも遷移する二次元コードを表示。今後、同サイト閲覧数の増減から広告効果を検証するという。
年間6千人が転入
市が昨年公表した2070年時点での人口推計で、栄区は20年に比べ半減するとされた。特に高齢化率が市平均に比べ高く、今後死亡による自然減が大きくなることも考えられる。
そこで、注目されるのが移住者だ。市公表の人口動態(2005年から2023年)を見ると栄区への年間転入者数は2005年から08年まで、毎年7千人以上あった。しかし、09年からは6千人台、14年から20年までは5千人台まで落ち込む。それでも、21年から23年は6千人台に回復し、近年は移住先として考える人がやや増えていることが伺える。担当者は「数値目標は設定していないが、ポスターが移住を検討するきっかけになればよいと考えている」と話した。
港南区・栄区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|