神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
港南区・栄区版 公開:2012年11月22日 エリアトップへ

ライブスチーム(ミニSL)制作に没頭し、地域のイベントに協力する 佐藤 義正さん 芹が谷在住 69歳

公開:2012年11月22日

  • LINE
  • hatena

大人になっても卒業しない

 ○…「設計図を引くところから楽しい。出来上がってそれを眺めて楽しい。そして動かすのも楽しい」。鉄や銅板、真鍮からフルスクラッチで作るミニSL。本場イギリスでは「ライブスチーム」と呼ばれ、構造は石炭を燃やし、蒸気を動力とする本物の蒸気機関車とまったく同じ。人を乗せて動かすこともできる大きな模型に魅せられて40年。語る口調は軽やかだ。

 ○…磯子区で育つ。「モノを作り上げることが好きだった」と模型に夢中になると、中学生の頃には本牧の模型店に入り浸るように。高校卒業後、一般企業を経て神奈川県警に採用された後も、その情熱は衰えない。ほどなく配属された機動隊では装備や機材の開発改善に携わり、そこで学んだ溶接などの技術は、模型作りにも生かされた。だが、今まで電気や工学を専門的に学んだことはなく、試行錯誤をしては培ってきた技術が自慢。「失敗を恐れてはいけない」。そう語る姿は叩き上げの職人のようだ。

 ○…ミニSLの制作を知った近隣住民の紹介で、子どもたちを乗車させるイベントに協力するように。11月23日に下永谷小学校で行うこのイベントは今年で3回目。「子どもが感じる『楽しさ』とか『おどろき』は、子どもの可能性を広げる。社会が感動を与えられていない今、ミニSLでそういった気持ちを持ってもらえれば」。趣味をきっかけに薄かった地域との関わりは深まり、今では「子どもたちに蒸気機関の仕組みを教えたい」と意欲を燃やす。

 ○…時間を見つけては少しずつ作ってきたミニSLは計4台。膨大な手間と作業で、中には30年かかった作品も。しかし、「好きなものは好き。大人になったら卒業という空気が嫌い」ときっぱり。子どもの頃と同じく模型は今も宝物。自宅に作った工作室で、数百万かかったと笑う工作機械に囲まれ、作業するのが至福の時だ。今は5台目、6台目を制作中。その制作意欲は尽きることを知らない。
 

港南区・栄区版の人物風土記最新6

萩野 正夫さん

設立50周年を迎えた犬山町会の会長を務める

萩野 正夫さん

桂台東在住 76歳

11月21日

高野 しのぶさん

助産師として市内小中学校の児童生徒を中心に性教育の授業を続ける

高野 しのぶさん

戸塚区舞岡町在住 45歳

11月14日

川端 邦治さん

設立30周年を迎える港南台地域ケアプラザの所長を務める

川端 邦治さん

港南台在勤 55歳

11月7日

永田 尚紀さん

吹奏楽団「NPO法人横浜ポップスウインドオーケストラ」の理事長を務める

永田 尚紀さん

本郷台在住 48歳

10月31日

石塚 英彦さん

「かながわ観光親善大使」に就任したお笑いタレントの

石塚 英彦さん

保土ケ谷区出身 62歳

10月24日

徳原 太朗さん

神奈川県港南警察署長に就任した

徳原 太朗さん

港南区在勤 59歳

10月17日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 11月21日0:00更新

  • 10月31日0:00更新

  • 10月24日0:00更新

港南区・栄区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

バックナンバー最新号:2024年11月22日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook