横浜市立日野中央高等特別支援学校(内田裕彦校長/181人)の生徒による横浜市営バスの清掃が1月16日から始まった。清掃を通じて、軽度の知的障害等がある生徒が就労に必要な力を身につけるのが主な目的。市営バス港南営業所(高瀬三夫所長)の協力で月1、2回定期的に行う。
同校は軽度の知的障害等がある生徒に対し、卒業後に企業に就労して社会的自立ができるよう指導教育に取り組んでいる。清掃を行うのは、サービス科の2、3年生14人。同科では主に清掃作業について指導を行っており、日頃は教室を作業所に見立てて道具の使い方など、清掃の技術を学んでいる。
同科では授業の一環で、毎月近隣の寺尾町内会館や横浜市洋光台地域ケアプラザ(磯子区)などで清掃を実施しており、今回のバス清掃も同様の位置づけ。同校の山川功教諭は、「ただの掃除ではなく、『お金をもらえる』レベルの清掃を常に心がけている。技術的な部分だけでなく、お客さんの立場に立って何が求められるかを考える『意識』も重視して指導しています」と話す。
バスの清掃は生徒たちにとって初めての体験。日野南にある港南営業所に到着すると、生徒たちは事前に決めた役割どおり、14人で2台のバス清掃に取りかかった。同科の校外実習では、指導教員を「先生」ではなく「主任」などの役職で呼び、生徒に就労意識をより強く持たせるための工夫も。生徒たちは、質問や報告をしながら約1時間にわたりバスの窓や車内の座席、手すり、床などを清掃した。生徒たちは「運転席の周りは細かい隙間が多くて難しかった」「(就労に向けて)質問を減らし、できるだけ自分で考えて動くことも意識した」と感想を語った。
4月からは月2回
今回の取り組みは市内で2校目。旭区の市立若葉台特別支援学校が、2013年9月から市営バス若葉台営業所で実施しており、内田校長は「若葉台の話を聞いて、『ぜひ港南でも』と打診したところ、快諾していただいた」と経緯を話す。高瀬所長は「営業所としても車両美化に力を入れているところだったので、生徒さんたちによる清掃は大変ありがたい」と話していた。
清掃後には、生徒たちが清掃した車両であることを示すパネルを、車両の内外に設置。高瀬所長は「これだけきれいにしてもらえるとは期待以上。パネルをつけたバスが街を走ることで、生徒たちのがんばりを多くの人に知ってもらえたら」と思いを語った。
バス清掃は今後、3月までは月に1回、4月以降は月2回のペースで定期的に取り組んでいく予定だ。
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