栄区田谷町の千秀小学校と「田谷の洞窟保存実行委員会」の取り組みがこのほど、地理情報システムを活用した授業に関する優秀事例として国土交通大臣賞を受賞した。地域住民や大学研究者の指導のもと、2017年度から同小6年生の卒業制作を兼ねて洞窟の保存活動に必要な2つの模型が製作され、連携した一連のプロジェクトが称えられた。
表彰は(一社)地理情報システム学会が主催しているもので、 同学会と国土交通省、文部科学省が審査委員会を構成。地理情報システム(GIS)を使った授業の初等中等教育現場での普及を目的に2010年から先進的な取組を表彰している。小学校と地域の連携で同賞を受賞したのは県内で今回が初めて。
千秀小学校では地域学習の題材として学区内の定泉寺境内に残る「田谷の洞窟」に着目。6年生の「総合」の授業の一環として、保存に取り組む地域住民や大学研究者の協力のもと、2017年度は巨大地形模型(縮尺1000分の1)を製作し、18年度は洞窟の輪切り断面模型(縮尺50分の1)を製作した。完成した模型は、横浜国立大学の大学院生の研究にも活用されている。
「まちを知って好きに」
10月29日には栄区の星崎雅代区長が祝意を伝えようと千秀小学校を訪問し、あわせて受賞報告会が行われた。現6年生のほか、17年度、18年度に取り組んだ当時の6年生や教諭も出席し、製作活動を振り返りながら受賞を祝った。
保存実行委員会の田村裕彦さんは「3Dデータから誰にでも分かりやすい模型を作り、地域を把握するのに一番いい資料になった。手探りだったけれど、みんなで頑張って出来上がったものが評価されたことは誇りに思ってほしい」と子どもたちに語りかけた。
中学2年の男子生徒は「自分たちのまちを調べることを通じて知ることが多く、それでまちを好きになれた。全力で取り組んだ方が楽しいので、後輩たちも頑張ってほしい」とエールを送った。
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