新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が発出された。酒類を提供する飲食店の営業時間短縮や不要不急の外出自粛が要請される中、地域の店の経営者や従業員は感染症対策に取り組みながらも、「やむをえないが厳しい」「どう対応すればいいのか」と手探りでの対応を強いられている。
「上大岡エリアだけでこの1年間に約10軒の飲食店が閉店した。厳しい状況が続いているのは確か」。そう話すのは港南区商店街連合会の本間泰輔会長。1月8日からの緊急事態措置については、「この状況だと致し方ない。アイデアや情報共有など協力し合って、一日も早くこの状況を脱却することが重要」と受け止める。
雇用や仕入れ難しく
営業時間短縮の要請に応じる飲食店に支給される1日あたり6万円の協力金について本間会長は「お店の利益としてはそれで十分とするところも少なくない。ただ、アルバイトスタッフの雇用や仕入れ先との関係など、完全に止めてしまうわけにはいかないこともあり、難しさに悩む店主もいる」と語った。
港南区飲食店組合の組合長を務める西尾三千代さんによると、コロナ禍で閉店した店舗の中には近年の売上減や店主の高齢化とも重なって閉店を決断する例が多かったという。2度目の緊急事態宣言について西尾さんは「命にかかわることだから協力しないわけにはいかない。人の動きが減っている状況でもあり、そういうお店が多い。収束を前向きに期待するほかない」と話す。
また上大岡駅直結の京急百貨店はレストランフロアの営業時間を夜8時までに短縮し、ホームページなどで改めて感染症対策への協力を利用者に求めた。同店の広報担当者は「引き続き感染防止に取り組んだ上で、地域のライフラインの確保に努めたい」と話す。
迷いながらの営業も
港南台でラーメン店を営む男性は、コロナ禍での営業に悩み続けているという。昨春の緊急事態宣言後は店内の座席数を減らし、営業時間を「午後10時まで」から8時までへと短縮した。宣言解除後も緊張感をもってそれらを緩和しなかったが、「自主的に時短営業をしてきたうちの店は協力金は一体どうなるのか。無利子無担保融資も受けており、返済していかなければならない焦りもある。多少でも頂けるならありがたい」
「エステに協力金ない」
上大岡西でエステティックサロン「モアウール」を営む中川綾乃さんは「12月にやっとお客さんが戻ってきたところ。今回の緊急事態宣言でまた予約が止まってしまった。飲食店には協力金が支払われるが、エステも影響が大きいのに支援がないのは厳しい」と不安をのぞかせる。
大学受験を控える高校生らを指導する学習塾・仁科研の仁科雅之さんは「受験直前ということもあり、緊急事態宣言で子どもたちの学習態度が変わるということは起きてない。大学合格を目標に、粛々と日々勉強に励んでいる」と話す。
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