港南区笹下の洋菓子店「パティスリーアレ」はこのほど、日野の「加藤畳店」とのコラボ商品として「いぐさスノーボール」を開発し、販売を開始した。異業種同士での取り組みに注目が集まっている。
「いぐさスノーボール」はパティスリーアレで販売している焼菓子「スノーボール」に、畳の原料であるイグサの粉末をまぶした商品で、税込230円(3個入)。
イグサは加藤畳店が熊本県から仕入れたものを使用しており、同店の加藤智与志代表取締役は「抹茶のような風味を味わえる」と話す。パティスリーアレの倉重健吾さんは「イグサの香りを味わえるお菓子は珍しいのでは」と笑顔で語った。
2者の連携が始まったのは今年4月頃。加藤さんが「イグサの良さを違った切り口で広め、地域を盛り上げたい」との思いで以前より親交のあった倉重さんに声を掛けたところ「面白そう」と快諾。倉重さんはすぐに自店の人気商品であるスノーボールと組み合わせることを思いついた。
イグサの濃さの調整など何度かの試作を重ね、4月下旬に販売を開始した。倉重さんによれば、来店客からの評判は上々で「珍しい」「初めて食べる」といった声が聞かれるほか、リピーターも増えているという。
商品は当面の間販売を続ける予定であるほか、購入者には加藤畳店で利用可能なギフトカードが配布される(数量限定、無くなり次第終了)。
伝統文化を後世へ
加藤さんは祖父が1948年に創業した同店の三代目として店を切り盛りする一方、畳を使ったコースターの製作や、料理等に使えるイグサ粉末の販売など、畳文化の普及に取り組んできた。
今回の連携も、国内のイグサ農家が年々減り続ける状況を踏まえ「日本古来の伝統文化の畳を後世に残したい」との思いが根底にあるという。
取り組みについて倉重さんは「異色のコラボで楽しかった。次は違う商品でも一緒にやれれば」と意欲を見せた。加藤さんは「お菓子をきっかけに畳文化への注目や地域の活性化が広がってほしい」と話した。
商品の問い合わせはパティスリーアレ【電話】045・367・9018または加藤畳店【電話】045・842・1781へ。
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