港南台かもめ団地の集会所が、「UR都市機構」と「MUJI HOUSE」によって半世紀ぶりにリノベーションされた。10月26日に一般の利用も開始。多世代交流の拠点として地域コミュニティの形成を改めて担う。
1975年に建設された集会所。近年は使用頻度の低さが課題だった。その改善のため、2社が協力して、2023年から開始したのが今回の団地まるごとリノベーションプロジェクトだ。
同プロジェクトは「開かれた集会所」をコンセプトに、地域の高齢者から若者まで、気軽に集まれる場所にすることを目的としている。この2社はこれまで、千葉県の団地内で商店街、大阪の団地内広場などのリノベーションを行ってきたが、集会所を対象とするのは、今回が全国で初めて。今後は地域内外に向けた「かもめマルシェ」などのイベントを開催予定。
使用頻度向上目指す
集会所内には、3つの「空間」を設定。1つ目は「入りやすい空間」。以前は履き替えの必要があったエントランスを土足で出入りできるようにすることで、高齢者も訪れやすくした。
2つ目の「人が集まる空間」は本棚や作品を飾れるギャラリーを設けて、地域住民が立ち寄れる空間に改修。天井を高くして、解放感を演出した。
3つ目の「滞留できる空間」は、料理教室などのイベントを開けるように改修し、シェアキッチンを設置。この他にも多用途に使える和室や作品を展示できるギャラリー設けることで、滞在しやすい拠点を作った。
集会所の完成に際して、MUJI HOUSEリノベーション事業部の豊田輝人部長は「集会所が地域の人たちの自発的な活動をするための仕掛けになってくれれば」と期待感を覗かせた。UR都市機構の東日本賃貸住宅本部の井添清治本部長は「独居老人など孤独な人が増えていると感じる。これからも何気なく訪れたくなるような場所を地域の皆さんと作っていきたい」と語った。
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