衆議院選挙が10月15日に公示され、12日間の選挙戦が始まった。衆院選は2021年10月以来3年ぶりで、27日に投開票される。
神奈川2区(西区、南区、港南区)には前職と新人を合わせて5人が立候補した。立候補したのは届出順に共産党の新人・並木まり子氏(73)、れいわ新選組の新人・三好諒氏(39)、自民党の前職・菅義偉氏(75)、参政党の新人・平本幸次郎氏(62)、立憲民主党の新人・柳家東三楼氏(48)。
2区で9回連続当選の菅氏に野党の新人4人が挑む構図となった。
各候補者の選挙戦初日の演説内容を紹介する。(紹介は届出順)
共産・並木まり子氏
「看護師として、県立こども医療センターなどで40年以上働いてきた。看護師は厳しい環境で、労働組合運動を頑張ってきた。港南区にあった国立南横浜病院は専門家や医療機器がそろっていたのに、2008年に廃止してしまった。政府は国民の命を守る手立てをしていない。物価高で誰もが大変なのに、政府は一部の人に給付金を出すだけ。消費税廃止を目指し、当面は税率を5%に引き下げるべき。自民党に対峙できるのは企業団体献金をもらっていない共産党だけ」(南区通町の選挙事務所前)
れいわ・三好諒氏
「昨年8月に横浜に越してきて、1年以上活動してきた。大企業や資本家など、大きな力の支援がある菅元総理に対して、団体支援を受けていない私が戦う構図は、まさにアリがゾウに挑むよう。しかし、昨今の裏金問題などでゾウが倒れかかっている。立憲民主党が第2の自民党と化している今、第三勢力の台頭が必要不可欠で、その先頭に立つのがれいわ新選組だと強く感じる。神奈川2区が変われば、全国へのうねりとなっていくはず。最後まであきらめずにやっていく」(西区中央の選挙事務所前)
自民・菅義偉氏
「地縁がなかった私が市会に出させてもらったこの西区は原点である。まさか、総理大臣になれるとは思っていなかった。皆さまに支えていただいて、1年だけだが、日本の舵取りを任せていただいた。総理在任中はコロナ禍だったが、政治家としてできることは徹底して行ってきた。皆さまから不妊治療に健康保険を適用したことへのお礼をいただいた。地元に足を運ぶと、いろんなことを思い浮かべる。これからも横浜のために、県のために、国家のために頑張っていきたい」(西区の藤棚町交差点付近)
参政・平本幸次郎氏
「今の経済の状況は、いたずらな規制緩和や外国資本への有利なルール変更が影響している。懸命に働いた富が外国に流れている。政策が国民を向いていない、現実にマッチしていない。私たちには希望、夢が必要だ。世界的な影響で経済が上下しても、国がバックアップしてくれる安心感が必要。外国の要求を鵜呑みにする政権には退いてもらわなければいけない。仕組みを変えるために、圧倒的多数の国民の投票が必要。 我々のような新しい政党にチャンスを与えてほしい」(西区の横浜駅東口付近)
立民・柳家東三楼氏
「政治家は税金を預かる公僕。しかし、上から目線、永田町の論理で政治を進めている。皆さんのための政治をしたい。落語はまっとうな生活があってこそ笑えるもの。物価は上がり、賃金が上がらない、こんな世界は勘弁してもらいたい。子どもたちは日本の宝であり、早期に教育の無償化を実現し、高い水準の教育を提供していく。日本のために働いてくれる、子どもの未来ファーストな社会を作る。暮らしを良くするために、他の先進国並みの賃金、労働環境を作っていく」(南区通町の選挙事務所前)
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