読まなくなった本を売ることで、障害児者の福祉やボランティア活動に役立てる。そんな取り組み「ヨコハマ寄付本」が3月1日から開始された。横浜市社会福祉協議会(市社協)とTSUTAYA横浜みなとみらい店の連携により実現した。市社協は「寄付文化の醸成に役立たせたい」と話している。
この「ヨコハマ寄付本」の取り組みは、個人や企業がTSUTAYA横浜みなとみらい店に本を持ち込み、その買取相当額が福祉目的に活用されるというもの。
寄付先は、市社協が管理運営する「障害者年記念基金」「よこはまあいあい基金」「福祉基金」「善意銀行」のいずれか。目的や使途が異なる4種類の寄付先を設け、本を持ち込んだ側が選択する仕組みだ。また寄付本の一部は、高齢者施設など地域の福祉活動拠点に寄贈される。
TSUTAYAを運営する「カルチュア・コンビニエンス・クラブ(株)」(CCC)=東京都渋谷区=が、社会貢献活動の一環として昨年11月にこの取り組みを市社協に提案した。
同社は、2010年に「エコブックス」という名称で中古本の買取・販売事業に参入。現在、全国に約30店を展開している。「寄付本」は、この事業の認知度向上も目的の一つとしており、昨年9月に福岡店で地元のNPO法人と協力し試験的に導入した。同社によると、これまでTSUTAYAの利用者層として薄かった40代後半以上の来店増につながったという。
同社は関東圏でも寄付本を実施しようと、その拠点にエコブックス1号店を併設する横浜みなとみらい店を選定。横浜市がリサイクル意識の啓発に力を入れていることも理由になった。
市社協では、これまで寄付行為の啓発が課題だったとして今回の取り組みを「PRする好機ととらえた」と話す。CCCブック&カフェ部の池田希英さんは「寄付は地域に還元できるようにしたい」と、寄付先が明確な市社協に協力を求めたと説明している。
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