6月4日から始まる西区藤棚の夏の風物詩、「願成寺(がんじょうじ)・日限地蔵尊縁日(ひぎりじぞうそんえんにち)」が戦後再開して65年目を迎える。地蔵堂開帳をはじめ門前の西前中央商店会と藤棚一番街には約50の露店が並び、老若男女でにぎわいを見せる。市内でも半世紀以上続く数少ない縁日だ。
毎年6・7・8月の4の付く日(4・14・24日)に西前中央と藤棚一番街の2商店街約400mに露店が並ぶ。初日の4日午前11時には、町内会や商店街、近隣小中学校の職員など縁日を支える関係者が集まり、願成寺(楠雅翔住職)=西区西戸部町=の地蔵堂前で「縁日開白」。縁日は午後5時30分から9時ごろまでで、その時間は地蔵堂が開帳される。
「お地蔵さまの日」と言われる24日には午後7時から、3カ月に限り地蔵堂で地域安全を願う「護摩祈祷」も執り行われる。
楠住職(53)は、「お地蔵さまの日の24の数から、4の付く日になったのでは」と話す。過去には9の付く日にも行われていたこともあり、1990年ごろに現在の開催日に固定された。「縁日は地域を守る仏様であるお地蔵さまとご縁を結ぶ日」と楠住職は説明した。
藤棚一番街の米山博之理事長(53)は「縁日の風景は、無くしてはならない故郷のようなもの」と話し、「みんなの心の中に息づいているからこそ、65年間も絶え間なく続いてきた」と思いをはせる。西前中央商店会の鵜飼正雄会長(55)は「遠方に引っ越しても、この縁日を楽しみにしている人は多い」と話していた。
地蔵堂のある願成寺は1538年建立といわれ、500年近い歴史を持つ真言宗の寺。この藤棚の縁日は、同寺が東海道保土ヶ谷宿近くに位置したことから、人の往来も多く江戸時代末期に始まったと伝えられる。昭和に入り戦火の激化にとともに一度途絶えた。再開したのは、現在の商店街が成立した1950年。以後、地域挙げてのイベントとして定着している。市内では、中区伊勢佐木町の「一・六縁日」も知られる。
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