「社会を明るくする運動西区推進大会」の実行委員長を務めた 武田 容子さん 西区平沼在住 65歳
「地域を照らす灯台に」
○…「困っているという話を聞くとついのめり込んじゃって」。事もなげに笑うが、その表情に大きな温かみが感じられる。西区更生保護女性会会長、西区民生委員児童委員協議会の会長を務め、その顔の広さから常に相談を持ちかけられる。「私にできることは大したことない。抱え込まずに知人を紹介したり、みんなで解決策を探すだけよ」。民生委員の前会長から受け継いだ「自分の町内を照らす灯台に」という言葉を胸に、自然体で地域を見守る。
○…「私、平沼から出たことないのよ」。祖父が平沼でモーターの巻線修理を手掛ける会社を起業。祖父母ともに豪気な人で、住職経験のある祖父は困っている人を見ると放っておけず、祖母は「平沼から商品を静岡の三島に届けに自転車で箱根の山を越えた」という逸話まであるとか。「父も私もそんな祖父母の血を引いたかな」とまた大きく笑う。同じく西区出身の夫は、水天宮平沼神社の氏子総代を務める。「夫婦そろって祭り好きでね。お囃子が聞こえてくるといてもたってもいられなくてね」。昔から例大祭の時は、神輿の担ぎ手を家に招き、食事を振舞ったり、世話をして祭りの盛り上げに尽くしてきた。「民生委員でもなんでも楽しくやることが大事。そして、頑張りすぎない、いい加減さも大切ね」
○…平沼高校時代は軽音楽部で女性のみのビートルズバンド「ズートルビ」でベースを担当。音楽好きで、平沼小学校のPTAではマーチングバンド結成に尽力し、最近は横浜開港祭の合唱「ドリームオブハーモニー」に8年連続で参加。「何でも参加してみるのが好き。それでまた繋がりも増えるしね」。その繋がりが地域や人の活性化を育む。
○…今の夢は「子どもの居場所づくり」のためのNPO設立。「昔は近所に小言爺、婆っていたでしょ。アナログと言われようとも、地域で子どもを見守る環境を取り戻したい」。こんな人がいれば地域は温かい。
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