横浜市は国の経済緊急支援の交付金を活用し、8月頃から20%のプレミアムが付いた地域商品券の販売を始める。額面総額は全国最大級の百億円。同事業などを含む25億7000万円の2014年度一般会計補正予算案が3月20日、市会第1回定例会で可決された。
市がプレミアム商品券を販売するのは初めて。国の「地域住民生活等緊急支援のための交付金」を使った事業で、20日に14年度3月補正予算案が可決された。
商店街振興に配慮
市や横浜商工会議所、市商店街総連合会で組織される実行委員会がこのほど発足し、委員長に渡辺巧教副市長が就いた。現在は6人の委員とともに事業の最終調整を行っている。
同委員会は4月から参加希望店を募り、市内の店舗で幅広く利用できるように準備を進める。1冊1万2000円分の商品券を1万円で販売(1人10冊まで)。プレミアム分の半分にあたる1000円分は、同連合会加盟の正会員(1万1千店)のみで利用可能とした。
受託事業者を決定後、7月頃からインターネットや郵送で事前申し込みを始め、8月頃から商品券の引き換え販売を行う。額面総額は百億円(販売額約84億円)。プレミアム分の約16億円と事務経費など約7億3000万円は全て国の交付金で負担する。
全国の多くの自治体が同様の事業を予定。一部の市議からは「ばらまき」との指摘もあったが、市経済局商業振興課では「商店街振興に配慮しているのが横浜市の特長だ」と地域での消費喚起を強調する。
使用期限は12月末
単年度事業のため来年3月までの換金が不可欠で、利用期間は15年12月までに設定された。
実行委員に名を連ねる六角橋商店街連合会=神奈川区=の石川清貴会長は、「期間は限られているが、商店街の参加店でなら全額使える。発行に合わせた販促企画にも期待してほしい」と商店街での商品券の利用を呼びかけている。
市は同事業のほか、観光商品を民間と連携して創出し、4割を公費負担する事業「横浜プラチナメニュー販売」も実施する。
中区・西区・南区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|