西区の県立横浜平沼高校の美術部が、12月3日から開催される「アートリンクin横浜赤レンガ倉庫」で展示する作品制作に抜擢された。12年目を迎えた同イベントに作品を展示する最年少アーティストとなった。
アートリンクは、赤レンガ倉庫の冬を彩るイベントとして2005年に始まったスケートとアートのコラボレーションイベントで、毎年様々なアーティストが屋外スケートリンクを彩る。昨年の開催期間中には約9万6千人が訪れた。
今年は地元の若いアーティストを応援したいという主催の市芸術文化振興財団などの意向もあり、過去には文部科学大臣賞を受賞し、西区70周年記念のモザイク壁画を制作するなどの歴史と実績を持ち、積極的に地元との交流にも取り組む同校美術部に白羽の矢が立った。
5月に制作を引き受け、約1カ月の話し合いの末、会場に多く訪れる外国人観光客を歓迎したいという思いから「日本の四季」をテーマにした壁画をデザインすることに。20人の部員がA、B、C班の3つに分かれ、計5つの壁画を分担して制作する。A班が担当する横幅35m、高さ2・7mの壁画は、10枚の原画を描き、それらを拡大スキャンして制作。壁画は全て合わせると横幅約66mで、入学式やひまわり、焼き芋、雪だるまなど、季節ごとの行事や食べ物、植物を描く。
また「おせち」「おぞうに」などをローマ字で表記し、言葉で来場者を楽しませようとする工夫も。「英語が苦手な部員のために英語で部誌を書いて部員間で交換するようになり、絵だけでなく言葉にも強い関心を持つようになった」と同部顧問の鵜澤三智子教諭。
同部過去最大級の制作物で、普段使うアクリル絵の具ではなく壁画用の特殊なものを用い、発色を良くするために二度塗りするなど、作業の進め方に戸惑うこともあったが、A班の伊奈明日香さん(2年)は「1年生と一緒にベストを尽くしたい」と意気込みを語る。
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