東日本大震災で被災した2人を講師に招く復興支援講演会「宮城の語り部@YOKOHAMA」が3月31日(土)、横浜開港記念会館で開催される。高校生を中心とした有志による団体が主催するもので、被災者の生の声を聴き震災の記憶風化を防ぎたいとしている。また、体験者の話を通して横浜が発端となった「震災いじめ」についても考える機会にしたいとしている。
中区の高校生が企画
講演会で講師を務めるのは、震災を語り継ぐ活動をしている宮城県石巻市の(公社)みらいサポート石巻の高橋匡美さんと、同県名取市閖上出身で被災を理由にいじめを受けた経験がある三浦七海さん。
震災で両親を亡くした高橋さんは「あなたの故郷はどこですか」をテーマに、三浦さんは「震災とこれまで」について語る。
主催するのは「震災復興支援を図る学生の会」。同会は中区滝之上在住で都内の私立高校に通う関本椎菜さん(17)が昨年12月に発足した団体で、地元や学校の同級生、また関本さんの姉、姉の友人の8人からなる。
これまでは被災地に出向き被災者の話を聞いたり、震災関連の講演会に参加するなど東日本大震災に関する理解を深めてきた。講演会開催は今回が初めて。中区役所が後援する。
生の声がきっかけに
関本さんは昨年の夏に石巻で行われた地域活性化のアートイベントにボランティアとして参加。そこで地元のボランティアメンバーと交流することで、凍死者が多かったことや避難所生活の苦労などを耳にし、これまで知らなかった現実に衝撃を受けたという。そして震災を終わった事ととらえてしまっていたことに気づき、震災の記憶を風化させてはいけないとの思いから同会を立ち上げた。
さらに、原発事故で福島県から横浜市に自主避難した子どもがいじめを受けた問題を知り、「震災が遠い東北のことから自分の住んでいる横浜のことに変わった」と語る。その後、震災いじめを調べるなかで、三浦さんを知りSNSを介して講演を依頼。高橋さんは、出張語り部の仕組みを活用し講師を頼んだ。
関本さんは「被災してつらい思いをしている人がいじめという形でさらに追い詰められているという現実が本当につらく、いたたまれない」と話す。
講演会に向け「若い世代や教育関係者の方々にもぜひ参加してもらいたい」と参加を呼びかけている。
31日の講演会は午後2時から3時30分まで。定員60人で事前予約制(参加無料)。申込は参加人数と全員の氏名・年齢、代表者連絡先、代表者住所を記載のうえメールで申込む。申込先【メール】fukkougakusei@gmail.com
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