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本牧 気まぐれ歴史散歩 【22】 山手トンネル 最先端の鉄道ビジネス宝塚・田園調布そして本牧

公開:2019年3月14日

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山手トンネル 昭和45(1970)年 横浜都市発展記念館所蔵
山手トンネル 昭和45(1970)年 横浜都市発展記念館所蔵

 本牧と元町を繋ぐ山手トンネルは、実は阪急電鉄の都市開発と並ぶ日本で最先端の鉄道ビジネスにより生まれたトンネルだといわれても、ピンと来ないかと思います。

 阪急電鉄創業者・小林一三が鉄道敷設と街づくりを一体化して行った鉄道ビジネスは、日本における都市開発の先駆的事例・成功神話として有名なお話です。関東では、渋沢栄一が田園調布の開発に着手し、小林に鉄道事業の協力を依頼、その後、五島慶太へと事業が引き継がれ、東急電鉄が成長していったことも有名なお話です。阪急宝塚線の開業は明治43(1910)年、東急東横線の開業は昭和2(1927)年のことです。

 横浜電気鉄道は、それより早く明治37(1904)年に都市部を走る路面電車として開業しましたが、原富太郎は、小林一三と同じ時期に同じ発想で、横浜電気鉄道の本牧線の延伸に尽力していました。山手トンネルが完成し、本牧線が開通したのが明治44(1911)年です。生糸売込商であった亀善・原善三郎が死去し、明治33(1900)年、跡を継いだ富太郎は、経営の主軸を生糸売込から金融・不動産業へ移していきました。そして本牧の土地を広大に取得し、鉄道延伸・本牧の都市開発に取り組んでいったのです。本牧も宝塚・田園調布と同じ発想で生まれ成長を続け、一時代を築いた街なのです。

 次回はそんなことを空想しながら、トンネル手前でひと呼吸入れようかと思います。

(文・横浜市八聖殿館長

相澤竜次)
 

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