猛暑などの環境変化から、エアコン設置の議論が熱くなっている。横浜市は市立学校体育館への空調設備設置を検討するため、2019年度当初予算案に500万円を計上した。技術的課題を調査しようと、暑さが本格化する夏までに複数校でモデル設置する方針だ。
横浜市は2011年度に市立学校の「普通教室」へのエアコン設置に着手し、13年度に完了している。現在は使用頻度が高く、学校からの要望が多い図書室などの「特別教室」への整備を進めており、これも19年度には完了する見込みだ。
教室へのエアコン設置がほぼ完了した横浜市は今後、事実上0%となっている「体育館」への設置を進める。これに伴い、19年度当初予算案に市立学校体育館へのエアコン設置調査・検討費として500万円を計上した。
背景に記録的猛暑
体育館へのエアコン設置の背景には、近年続く記録的な猛暑がある。体育館は夏の時期も部活動などで使うことが多く、児童・生徒の健康を守る観点から学校関係者や保護者から設置を求める声が高まっていた。市会でも、地域防災拠点となっている市立学校体育館の機能充実を図る観点から議論されてきた。
財政面に課題も
市教委によると、エアコンは簡易タイプ(100万円〜)から大型タイプ(4、5千万円)まであり、どの商品を選択するかで設置費用は大きく異なる。ただし、509校すべての市立学校に大型エアコンを導入するのは財政的なハードルが高く、市はこのほど、新設・建て替え校についてはエアコン設置を前提に進め、学校ごとに大きさや構造タイプの異なる既存校についての検証に入る方針を発表した。暑い時期のデータが必要なため、夏までに複数のモデル校を選び効果的な手法を探る予定だ。
市の担当者は「快適な学校運営のため、まずは他都市の事例を参考にしながら技術的課題を検証していく。その上で20年度以降の設計・施工を目指したい」としている。
中区・西区・南区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|