ラグビーW杯日本大会の開幕を前に、日本で初めて設立されたラグビークラブ「横浜フットボールクラブ」を後世に伝える記念碑が、設立の地にほど近い横浜中華街の山下町公園に設置された。
記念碑には幕末の1866年にイギリス人をはじめとする西洋人たちによって「横浜フットボールクラブ(YFBC)」が山下町で設立されたことや、1901年にYFBCの後継団体となるYC&ACが慶應義塾のラグビークラブと横浜公園で試合を行ったことなどが日本語と英語で書かれている。碑の上にはラグビーボールを模した楕円形の石が置かれている。神奈川県・横浜市の両ラグビー協会によって建てられた。
9月5日には除幕式が山下町公園で行われ、日本ラグビー協会の森重隆会長をはじめ、県ラグビー協会の丹治明会長のほか、黒岩祐治神奈川県知事、林文子横浜市長ら要人たちが出席。横浜中華学院校友会による獅子舞の演舞も花を添えた。
県協会の丹治会長は「W杯の年に除幕できたことを大変喜んでいる。今後も皆さんにラグビーが愛されるように頑張っていきたい」と話した。
2人の立役者
記念碑設立の立役者となったのは、長年横浜のラグビー史を調べてきたふたりだった。
YC&AC会員のマイク・ガルブレイスさんは2009年、横浜のラグビー史を調べていた中で、英国の雑誌の挿絵に描かれていた横浜でのフットボール(ラグビー)の試合風景=写真左下=から、1866年に設立されたYFBCこそが日本最古のラグビーチームであることを突き止めた。
ガルブレイスさんはこの事実を日本協会に指摘するなどの活動を行い、2015年には英国の世界ラグビー博物館がYFBCを「アジア最古のラグビーフットボールクラブ」と認定した。
報道陣から今回の記念碑完成への思いを聞かれると「石の上にも10年。きょうで石から降りることができてうれしいです」と笑顔を見せた。
県協会の長井勉さんはガルブレイスさんが突き止めた事実を後世に残そうと、記念碑設置に奔走。設置にあたり、県内チームや団体・個人など400人から寄付を集めた。
完成した碑を目にした長井さんは「実物はやはり良いですね。感無量です」と目を細めた。
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