1923年9月1日の関東大震災で殉職したグランド・ホテル社長ミッチェル・マクドナルドは1853年9月23日に米国のフィラデルフィアで生まれました。
青年期に米海軍に入隊して、30代半ば頃に日本駐在となり、数年間毎に滞在しておりました。
滞在先が、横浜グランド・ホテルでした。
余談ですが、グランド・ホテル(私の母方の祖母は「にじゅばん。=20番地」と、呼んでいた)は、1880年代に隣地の18番地19番地を取得して、豪奢な建物を増築しました。
これは、横浜在住のフランス人建築家ポール・サルダ(1844-1905山手外国人墓地埋葬)によるものです。この他にフランス領事館、指路教会山手ゲーテ座などが代表作。因みに、ホテル新館の屋根瓦は西洋瓦(ジェラール瓦)で葺かれていました。
この瓦製造のジェラールもフランス人で、現在、元町プールがある場所に、蒸気機関を使用して屋根瓦や煉瓦を製造して財を成しました。
横浜グランド・ホテルは、小泉八雲の来日前に、米国の女性ジャーナリスト、ネリー・ブライとエリザベス・ビスランド(小泉八雲の米国時代の編集者仲間)が世界一周の挑戦で訪れたホテルでもありました。
偶然にマクドナルドと知遇を得たビスランドの紹介状を持って小泉八雲は、4月4日に横浜港に到着後、グランド・ホテルに滞在していた、マクドナルドに会う事が出来たのです。
1915年9月23日に米海軍を退職したマクドナルドは、グランド・ホテルに席を置くことに。そして、1920年にホテルの社長となり、あの忌まわしい震災で落命したのです。(文責・郷土史研究家 三浦清)
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