年末の交通事故防止運動が12月11日から県内各所ではじまる。交通量が増える年末。コロナ禍もあり例年より飲酒の機会は少ないことが予想されるものの、飲酒に関わる事故の増加も懸念される。神奈川県交通安全対策協議会では「無事故で年末 笑顔で新年」をスローガンに、交通のルール順守とマナー向上により事故防止を呼び掛ける。
歩行者優先を徹底
同運動の期間は12月11日から12月20日までの10日間。「飲酒運転の根絶」「歩行者(特に高齢者)と自転車の交通事故防止」「全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底」に重点を置く。
歩行者と自転車の交通事故防止については、まずは横断歩道における歩行者優先の徹底を訴える。夜間の外出時には、人目につきやすい明るい服装や反射材の着用も有効という。
また、自転車運転者は自転車の損害賠償責任保険加入は必須だ(2019年、県条例で加入が義務化)。加害者となった運転者に多額の損害賠償が生じるケースが実際に起きている。
違法駐車も課題
西区・中区内には警察署が5つ(戸部・伊勢佐木・加賀町・山手・横浜水上)あるが、過去5年の事故発生件数は減少傾向=表=にある。しかしながら、各署、交通安全上の課題はある。
▽戸部署/高齢者事故の抑止と、横浜駅を中心としたバス・タクシーによる事故の抑止▽伊勢佐木署/福富町地区の駐車問題▽加賀町署/中華街及び日本大通、JR関内駅周辺の違法駐車。関内駅周辺はエリア別人身交通事故の発生が県下ワースト2位で憂慮すべき状況。全人身事故のうち約10%が横断歩行中▽山手署/本牧通りなどにおける乱横断▽横浜水上署/赤レンガ倉庫周辺や大さん橋周辺にみられる観光客の駐車違反。
それぞれ地域性があるが、違法駐車と道路横断中の歩行者事故が多いようだ。西区・中区内の5署を代表し話を聞いた戸部警察署の交通課によると、「乱横断は危険なのでやめて欲しい」と訴える。また高齢者を念頭に地域性に関係なく「自宅の半径500m内での事故が多い」と説明、どこにおいても交通ルールの順守の重要を指摘した。
免許返納、家族の協力を
高齢者の運転による死亡事故発生で注目されている免許の自主返納。認知能力などには個人差があり、また本人ではその衰えに気づかないケースも多い。そこで重要なのが家族や周囲の人の協力だという。「家族など近しい人が高齢者の変化に気づきやすい。必要ならば免許返納を説得して欲しい」と、同交通課では話している。
二日酔いは飲酒運転
年末の飲酒運転も油断できない。同交通課では「二日酔い運転」にも警鐘を鳴らす。「二日酔いでの運転も立派な飲酒運転です。休んだから大丈夫との勝手な判断での運転は避けましょう」と呼びかけている。
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