本牧南小学校(谷口なおみ校長)は現在、「シトラスリボンプロジェクト」を全校で実施している。リボンを通じて、コロナ禍で生まれた差別・偏見をなくすなど人権意識を啓発するほか、保護者を交えた発表会の実施や2月下旬から地域の各施設へリボンを届けることで、学校(職場)・家庭・地域の結びつきを深める運動に力を入れている。
同プロジェクトは、コロナ禍で生まれた感染者への差別や偏見をなくそうと愛媛県で始まった取り組み。シトラス色(柑橘系の色)のリボンを身に付けることで「ただいま」「おかえり」の気持ちを表している。リボンの3つの輪は学校(職場)・家庭・地域を指しており、3者の結びつきを深めたいという願いが込められている。
学校司書から発信
同小学校では、SDGsの推進する学校司書の青木美佳さんが同リボンの活動を報道で知り、SDGsの取り組みのひとつとして、昨年7月から全校への提案準備を開始。青木さんは、コロナ禍の臨時休校などで子どもたちの元気がないのを肌で感じ「シトラスリボンプロジェクトは、こんな時だからこそできること。子どもたちの深い学びにも繋がるのでは」と教職員へ授業での展開を提案した。
そこで、4年生が総合的な学習で福祉を学んでいたことから授業で展開し、青木さんが同リボンの考え方や作り方などをレクチャー。4年1組のエルナンデス天海(そら)さんは「リボンがとても可愛かった。リボンの意味も知って大切なことだと思った」と話す。
12月には、4年1組が学校フェスティバルで同プジェクトについて保護者や全校に呼びかけると、全児童が名札にリボンをつける「あいさつ運動」に発展。リボンは3〜6年生が協力して下級生の分も合わせ500個以上製作した。4年1組の谷内(やち)心優さんは「最後にひもを通してリボンの形を整えるのが難しかったけど、みんなで協力して作ることができた」と笑顔。現在は製作したリボンを地域に届ける活動へ進展。同1組の柴山明日香さんは「リボンは、差別や偏見をなくす思いがあるので、もっとたくさんの人に伝えたい」と意気込みを話す。
4年1組の担任・大谷美奈子教諭は「このプロジェクトを通じて、主体的に協力しながら、クラスみんなで活動している姿が頼もしかった。子どもたちの主体的な活動を今後も見守っていきたい」と話していた。
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