テレビやラジオでお馴染みの医師で作家の鎌田實さんが3月23日、関内ホールで講演を行った。市老人クラブ連合会が企画したもので、新型コロナ対策として席数1千人のところ定員500人での実施となった。
演題は「『がんばらない』けど『あきらめない』〜鎌田流の筋活でコロナ禍を乗り越えよう〜」。鎌田さんはコロナ禍により在宅時間が増えることで、口腔や身体のフレイル(虚弱)進行や認知機能の低下、鬱(うつ)を懸念。「特に男性は家でボ〜っとテレビを見ていてはだめ。体や頭を働かせないと」とユーモアを交えた軽快なトークで会場を盛り上げていた。
また、口腔フレイルの予防として、発声を通して口腔の筋力を活性化させる「パタカラ」体操や、2つのことを同時に行う「コグニサイズ」なども紹介した。
社会とのつながり健康寿命延ばす
健康寿命を延ばす第一の要素は、社会とのつながりの多さであることをデータを基に説明。また、ボランティアをしている高齢者は、していない高齢者よりも高血圧のリスクが40%少ないということも紹介し、「誰かのために生きる」という利他的な行動意識も、健康には大切だと説明していた。
「健康寿命を延ばすのは、結局は生きがいづくりなんですね」と語り、その生きがいを行動に移すためにも「高齢者にとって必要なのは『貯金』より『貯筋』です。日帰り温泉にも筋力がなければ行けません」と力説した。
筋力アップには意識的なタンパク質の摂取や運動が効果的だとし、踵の上下運動など自宅でもできる簡易なトレーニング方法を紹介していた。
同講演会には1768人にも及ぶ応募があり、抽選による実施となった。
中区・西区・南区版のローカルニュース最新6件
|
貧困・飢餓撲滅へ 日本の若者たちがチーム設立11月23日 |
|
|
|
|